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夜間中学その日その日 (246)   守口夜間中学 白井善吾

  カブトエビと放射能汚染
夏至もすぎ、今年も半分が終わってしまった。田植えが終わって、農作業が一段落する。確か祖父母が“サナブリ”と言っていた。農家の嫁は実家に帰り、リフレッシュするのも今頃だ。調べると、「“早苗振る舞い”がサナブリになったと言われ、忙しい田植えが終わって一息つく、古くは農家の最も楽しい行事の一つ。田の神様へお供え物をし、手伝ってくれた人々を招待して盛大な酒宴が行われました。今までの苦労の労いと「来年もお願いします」という意味が込められています」との説明があった。子どもの頃、親戚何軒かで共同作業をしていたが、この日、祖父母の家に集まって、料理を作り、食事をしていた。農家の楽しい思い出がよみがえってきた。


何年か前から、水田に水を入れる、池の樋門の係をしている。薄暗い午前4時過ぎ、山池の樋門を開ける。一段下の池でその水を受け、3系統の樋門を開ける。人間の歩く速度で、水路を水が下っていく。昔ながらの方法で各水田に水を届けるのだ。大きな池が3つあったが、2つは埋め立てられ、都市緑化植物園になっている。10時間開くと、12センチ、水位が下がる。1週間前の雨で一息ついた。94センチに水位が回復した。
3週間もすぎると、稲株も大きくなり、水田をのぞくと、たくさんの生き物が泳いでいる。カブトエビ、豊年エビ、タニシ、カエル、ヒル、などが目につく。小学生が水田の小動物をとるため、水田に入ったのであろう、小さな足形がたくさんついている。
私もそんな小動物をとり、夜間中学に持って行った。理科の授業で観察するためだ。水槽に入れて教室においていると、登校した夜間中学生、目を輝かして、中を覗き込んでいる。中国から引揚帰国の夜間中学生、職員室から私を呼び出し、教室に連れて行き、これはなんだと聞いてきた。水田からとってきたと説明すると、納得したように頷いた。中国の水田にもいる。エビの仲間だという。
授業では双眼実体顕微鏡をセットして、カブトエビを置いておくと、覗き込んでいる。「ほんま、甲をかぶっている」「かわいらしい目をしている」「ヒラメやカレイの目に似ている」「トンボの目のようや」「たくさんの足を動かしている」「しっぽもある」「小さいけど一人前に、ひげを生やしている」「これとそっくりな形をした生き物が私の故郷の海に住んでいます。カブトガニといっていました」「これ食べられるんでしょうか?」「エビガニは食べたけど、カブトエビは食べたことはありません」「この水槽の中で、もっと小さな動くものがいます」「何を食べて生きているんでしょう」「雑草の芽を食べてくれるんです」「田の草取りは大変でした」「稲に交じって生えている稗をとるのは苦労しました」「それにしても、田植えは大変でした。腰は痛くなるし、のそのそしていると、ヒルが寄ってきて、攻撃されました」話はどんどんつながっていきます。「田植えをせず、何も作らない農地がありますがもったいないですね」「そやけど、作っても、食べられへん、米を作るのはもっとつらい」「放射能で汚染されたコメはどのようにしているんでしょう?燃やしたら、また、空気中に出ていくし、雨に交じって水田に入ると、カブトエビの体にも入るでしょう。放射能がなくなるまで、何もできない」「日本は取り返しのできないことをやってしまった」
嘉田滋賀県知事のインタビュー記事を紹介した。「再稼働容認するよう経済界重圧。橋下氏後退「誤算」」(2012.6.23毎日)。関西電力の会長と秘密会議を持った橋下さんの「言動が変わり始めた。再稼働なして夏を乗り切る方策を提出するといっていた、大阪府市のエネルギー戦略会議がそれを示さなかった。
地図帳で大飯原発の位置を確かめた。福井市より滋賀県のほうがずっと近い。山を越え、分水嶺に降った雨は琵琶湖に流れ、やがて、淀川に流れ込み、私たちの水道になる。原発事故で被害を受ける可能性があるとして「被害地元」の考え方を嘉田さんは提唱している。
「計画停電による影響への責任もとれない。滋賀県の使用電力の6~7割を使う産業界に滋賀県が準備できない」と嘉田知事は述べている。
一人の夜間中学生、「関西電力では計画停電計画案の手紙を送ってきているが、関西電力のある支店では昼間の天気の良い時でも、窓のブラインドを下ろし手、中で電灯をつけっぱなしの状態である。この様な理屈にあわんことでいいのか」と発言した。
原発の再稼働についてみんなの考えを聞いた(続く)。
[ 2012/06/30 21:21 ] 寄稿 | TB(-) | CM(-)


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