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日曜新聞書評欄簡単レビュー:三室 勇

今週も日曜日恒例の新聞書評欄から。

朝日――
ポール・ロバーツ『食の終焉 グローバル経済がもたらしたもうひとつの危機』(ダイヤモンド社、2800円)、評者・原真人。以前一度取り上げたが、再度書いておきたい。現在食料品は豊富に手に入る。それを支えているのが、大量生産による低価格化にしのぎを削っているグローバル化したフードビジネスである。こうした食のシステムに私たちは消費者として組み込まれている。しかしこの食システムに綻びが出てきている。鳥インフルエンザ、食中毒など食の安全性を脅かすものに対処できなくなっている。アメリカでのO-157集団食中毒事件などがそれだ。それは育成環境の悪化、水質資源の劣化などが進行していることにも起因している。知らぬ間に消費者として食システムの一環を担っている私たちは、いつ何時、食料の供給不足に陥るかもしれない。日本は食料自給率40%程度で、その向上を怠り、アメリカの農業輸出産品に依存してきた。食の安全保障はアメリカ頼みで、首根っこを押さえられているのが現状である。それをさらに推し進めるのがTPPということである。

ダニエル・L・エヴェレット『ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観』(みすず書房、3570円)、評者・楊逸。冒頭で評者は、読書人生でこれほど衝撃を受けたことはあっただろうか、と書いている。ピダハンとはアマゾン奥地にくらす民族の名前である。独自の言語、文化を持つ。ほとんど研究されていないこの民族の地へ言語学者であり、キリスト教布教に燃えた伝道師でもあるアメリカ人の著者が入り、その生活、文化を書いたのが本書だ。彼らの言葉には数も色の名もない。彼らに算数を教えても「1+1」が理解できなかったという。彼らには守り神や創世神話もない。食料があるときは腹いっぱい食べ、ないときは何日も食べずに耐える。そんなピダハン語を話す人たちは現在400人を割るという。
[ 2012/05/13 06:17 ] 三室勇 | TB(-) | CM(-)


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