ジャーナリスト・ネット公式ウエブサイト

ジャーナリストの取材記事、論考などそ掲載するブログ
ジャーナリスト・ネット公式ウエブサイト TOP  >  スポンサー広告 >  片山通夫 >  コラム風「ロシア大統領選は3月4日」:片山通夫

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

コラム風「ロシア大統領選は3月4日」:片山通夫

120218mk.jpg

 プーチン首相の返り咲きは動かないだろうとは大方の見方である。この選挙の焦点はプーチン候補が一回の投票で過半数を抑えることができるかにある。

 昨年12月、筆者はロシア連邦・サハリンへ出かけた。州都ユジノサハリンスクでのプーチン候補の評判は、以前ほど良くない。「強いロシア」を目指したプーチンの過去の政治姿勢に対する反動が出て来たように思える。ただ「選挙が近いと雪かきや道路の補修、暖房の効率など社会的な(政府の)サービスが良くなる」と歓迎する向きもある。サハリンはいま氷の世界である。(写真はきれいに除雪された歩道を歩く母子・ティモフスクで)

 プーチン氏の経歴を調べてみた。1975年、国家保安委員会に入り。旧東ドイツなどで対外諜報活動に従事。1994年、レニングラード市第一副市長。1996年、ロシア大統領府副長官就任。1998年、ロシア大統領府第一副長官及び連邦保安庁長官。
1999年、首相就任。2000年―2008年、大統領就任。2008年―現在、首相就任。
 こうしてみるとプーチン氏は1999年から現在に至るまでの間、権力の座にいた。そして今回の選挙で当選すると、二期12年の間、大統領の座に座ることになる。メドヴェージェフ現大統領と、権力の座をたらいまわしするこの体制をロシア国民が選ぶのか興味深いところである。

 それはさておき、最近プーチン候補は「社会正義について。労働貴族の増加目指す」という論文を「コムソモーリスカヤ・プラヴダ」紙に発表した。ここで同氏は「ロシアは
福祉国家であると断言」し、「社会福祉にすべての支出の50%以上」が振り向けられると言及している。

 確かに「年金や公務員に支払う給与」などが段階的に引き上げられていることは事実だ。一方で公務員の給与は、アルバイトをしなければ食べてゆけないほどの低さであることも事実だ。また、貧富の格差も大きい。プーチン候補はこの点についても言及し「社会正義のある社会を構築する」ことを目指すという。つまり彼の言葉を借りると「労働貴族の増加」である。
またプーチン候補は「今後10年間で、教育への投資を優先事業」とし、最近まで行われてきた保健・教育分野における改革は、思ったような結果を出すことは出来なかった。その原因についてプーチン氏は、「専門公務員の給料の低さにある」と考えているということである。

 もし、我が国の政党がこのような案件に言及すれば「ばらまき」政策と批判されることは目に見えている。ところがロシアでは「歓迎される」案件なのだ。国家の将来像をどのように見据えるか、現在のロシアの国家予算が「地下資源に負っている」ことを考えれば、簡単に納得できないかもしれない。予算の大半を地下資源の切り売りに負っているのだから。プーチン氏はこのスパイラルからの脱却を目指していることが、彼の論文から読み取れる。

 はたしてこの政策がロシア国民の支持を得ることができるか、大統領選におけるプーチン候補は正念場を迎えている。彼を大統領候補として選出した政党・統一ロシアは昨年の下院選挙で大敗した。それだけにプーチン候補は危機感を抱いている。プーチン氏としては「一回の投票で過半数をとること」は至上命令だ。そうでないと、彼の求心力は地に落ちる。
[ 2012/02/18 10:40 ] 片山通夫 | TB(-) | CM(-)


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。