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夜間中学その日その日(224): 守口夜間中学生徒会

2011年共同作品「守口夜間中学あいうえお」
近畿夜間中学校では毎年1~2月のこの時期、作品展を行なっている。今年で31回を数える。各夜間中学の学びで生まれた作品を持ち寄り、作品を展示する。夜間中学生は鑑賞に訪れ、同時に生徒集会を開催する。


第1回の作品展は1982年2月5日、守口市教育文化会館で開催された。「読み書きできる喜びあふれて 夜間中学生の作品展」「苦闘の成果、ほとんどが中・高年者」との見出しで、「『字も絵もこんなに上手になりました』。戦争や貧困などのため、学校に行けず、やっと夜間中学で学ぶ機会をつかんだ人たちが作っている近畿夜間中学校生徒会連合会が5日守口市京阪本通2丁目の守口市教育文化会館で作品展を開き。苦闘のすえ、読み書きができるようになった喜びを仲間や一般の人たちに披露した」(朝日新聞1982.2.6)と伝えている。
守口夜間中学は1990年度から夜間中学生全員で共同作品に取り組んでいる。学びで生まれた歌や詩を草木染、牛乳パックを再生して手漉きの紙、紙粘土、藍染で表現する方法だ。
今年は「守口夜間中学あいうえお」。一人ひとりが作った作品を持ち寄り、たくさんの候補作の中から、みんなで話し合い、一つに絞り込んだ。次に、鉛筆を筆に持ち替え、墨で文字を書いた。それを白い布に写し取り、溶かした蝋を筆につけ、文字をなぞった。次に布を藍の液に漬け、熱湯の中で蝋を飛ばし、完成した。くっきりと文字と絵が浮かび上がった。
裁断した布をミシンで縫い上げたのも夜間中学生。こうして全ての夜間中学生の力を結集した共同作品(2.6m×5.5m)が出来上がった。今回はあ~ので、以下紹介する
○あ あいさつも 言葉違って おもしろい
 ○い 今のわたし べんきょうできる たからもの
 ○う 運動会 走ったあとの 汗やさし
 ○え えんぴつを はじめてにぎる うれしさよ くやしさよ   
○お 思い切り 校門くぐって もう三年       
 ○か 学校で 明るくなった なかまがふえた
 ○き 気がつけば 生徒が教師になっている
 ○く 暗くて寒い冬の夜も 一文字 学ぶ喜びで
 ○け 血圧と 相談しながら 自転車こぐ       
 ○こ 交流ですわった生徒 孫と同じ年
 ○さ さびしいな きょうのにんずう へるばかり
 ○し しごとと勉強 どっちも大事
 ○す 好きなこと やってみたらと 娘の声
 ○せ 生徒集会 豊かな経験 ものをいう
 ○そ そんなこと 習ったかもね もう忘れ
 ○た 担任の やさしさあふれ いやされる
 ○ち ちいさいパン ちぎりながら みんなで話し
 ○つ 杖ついてでも 学びたい 学校へ
 ○て 手紙かきたい 子どもにわたしたい      
 ○と 年かさね 学びの庭に 光りさす
 ○な 涙でた 名まえとじゅうしょ かけなくて
 ○に にわか雨 学校行くころ 晴れるかな
 ○ぬ ぬりかえた 習った漢字 使ってる
 ○ね 寝ていても 学んでいたよ 夢の中
 ○の のんびりと たのしくまなぶ 夜の中学
消石灰に寒餅をもう一度粉にしてこしらえた寒餅粉とふのりを混ぜた白壁はいったん乾くと、強度が出て、爪で壁の表面をこすっても傷がつかず、反対に爪のほうがやすりをかけたようにちびていくと左官屋さんの夜間中学生は、話を発展させていく。「気がつけば 生徒が教師になっている」。みんなは、この夜間中学生の説明に頷きながら、耳を傾けている。
人権総合学習の一環で夜間中学を訪れた子どもを前にして、あの子がここに座っていてくれたら、いっぱい話しておくことがあったのに、万感こもる歌は「交流で すわった生徒 孫と同じ年」。
クラスで歌を考えている去年の11月、守口夜間中学を訪れた野雅夫さんが作った歌も入っている。「えんぴつを はじめてにぎる うれしさよ くやしさよ」だ。
第31回近畿夜間中学校共同作品展は2月12日、大阪市立栄小学校(JR 環状線芦原橋駅下車徒歩5分)10時~14時まで。
[ 2012/02/11 07:47 ] 寄稿 | TB(-) | CM(-)


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