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メディアウォッチング「“米、辺野古移設断念”の真相は?」:南亭駄樂

 沖縄では、日常的に基地に関するさまざまな動きがあり、地元紙では頻繁に報道されているが、全国紙ではなかなか報じられず、本土にはその緊迫感が伝わってこない。最近、沖縄防衛局長の講話や防衛大臣の言動が問題になったのに続いて、普天間飛行場移設を切り離して沖縄の米軍基地再編を進めるなどの記事が全国紙に出ているが、いかにも表層を追いかけているだけに見え、隔靴掻痒の感が否めない。
 そこで、最近の沖縄タイムスの記事(電子版)を見てみた。




 2月4日、ツイッターに「米、辺野古移設断念」というニュースが入ってきた。沖縄タイムスの記事らしい。Webで見ると、次のような内容の記事だった。
<米国防総省が米議会との水面下の交渉で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古沖への代替施設建設を断念する意向を伝達していたことが3日、分かった。同飛行場の移設・返還については日米間で協議をやり直す見通し。複数の米議会筋が本紙の取材に対して明らかにした。>

 この記事をきっかけとして、米海兵隊グアム移転や普天間以外の基地返還の話が次々に報道された。
<2月4日普天間移設 グアム移転と分離/米金融・経済情報サービスのブルームバーグは2日付の電子版で、米軍のグアム移転計画見直しに伴い、これまでパッケージ(一体)とされていたグアム移転と米軍普天間飛行場移設が切り離されることになると報じた。>

<2月4日 崩れた日米合意 県内首長、歓迎と懸念/米国防総省が、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設断念の意向を水面下で議会側に伝達していたことについて、名護市議会の比嘉祐一議長は「報道が事実なら、辺野古移設にこだわっているのは日本政府ということになる。政府は県民の民意を受け止め、日米合意を見直すべきだ」と訴えた。>

<2月5日 辺野古断念:関係首長、再協議促す/米国防総省が米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設断念を米議会側に伝えていたことに、基地を抱える県内首長は4日、「沖縄の思いが日本政府より米政府に伝わった」などと一様に歓迎。移設を条件付きで認めてきた名護の市民も、複雑な思いを抱えつつ「断念に越したことはない」と喜んだ。一方で、日本政府が繰り返す「辺野古堅持」や、懸念される普天間固定化、何度も浮上する嘉手納統合案への不信も渦巻き、両政府に「常識的な判断」を訴える声が広がった。>
 紙面では、辺野古断念を歓迎すると同時に、普天間飛行場の固定化や嘉手納統合案に対する沖縄県内の懸念が報道されている。

<2月5日 /日米両政府が、在日米軍再編でパッケージ(一体)と位置付けられている米軍普天間飛行場移設と在沖海兵隊グアム移転を分離することを大筋合意していたことが4日、分かった。>

<2月5日/ 米太平洋海兵隊のティーセン司令官が、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を困難視し、在沖米海兵隊の展開について複数の案を検討していることが4日、分かった。>

<2月7日/日米両政府は6日、在沖縄米海兵隊のグアム移転見直しをめぐり、ワシントンで外務・防衛当局の審議官級による実務者協議を行った。約4700人をグアムへ先行移転させ、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設と分離することなどを確認した。1500人規模の在沖縄海兵隊の米軍岩国基地(山口県岩国市)移転も協議されたもようだ。>

 そして、2月8日、日米両政府の発表。パッケージとされてきた普天間飛行場移設と海兵隊移転、普天間以外の基地返還を切り離すことが公表された。しかし、辺野古移設案は撤回されなかった。
<2月9日 米軍再編見直し 嘉手納以南返還も/日米両政府は8日、在日米軍再編のロードマップ(行程表)の見直しに関する文書を共同発表した。普天間飛行場移設とパッケージ(一体)としてきた在沖海兵隊のグアム移転と嘉手納以南の基地返還は「切り離すことについて公式な議論を開始した」と記し、先行実施の方針を表明。一方、同飛行場の名護市辺野古移設は「両国は引き続きコミット(関与)している。現計画が唯一有効な進め方と信じている」とした。>

 沖縄県民はもちろん、海兵隊移転や基地返還を歓迎している。しかし、普天間飛行場の固定化や県内移設には反対だ。そして日本政府が“辺野古移設”に固執している限り普天間の問題は解決されないと考えている。
 本土の大手メディアもアメリカ政府が本当に“辺野古移設”に固執しているのかどうか、を取材し、報道してほしい。そして、沖縄の世論を基に、日本政府が柔軟に交渉し、沖縄県民の要求をアメリカ政府に突きつけることを求めるべきではないか。

本土に住む私たちは、沖縄の全市町村で普天間飛行場の県外移設を求める決議がされていることや、沖縄の人々が直接アメリカの政府や世論に訴え続けていることをどれくらい知っているだろうか。
沖縄タイムスの記事には次のような活動が紹介されていた。
<1月29日「沖縄の声届けた」 訪米団帰沖/米国で米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設反対、日米地位協定改定などを要請した「アメリカへ米軍基地に苦しむ沖縄の声を届ける会」の訪米団(団長・山内徳信参院議員)が28日夜、帰沖した。メンバーらは那覇空港で「米国内で沖縄問題が議論されるきっかけづくりになった」などと成果を強調。「日本政府にもしっかりと働き掛けていきたい」などと実現に向けさらなる団結を誓った。>
<2月7日/米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対の意思を伝えるため訪米中の稲嶺進名護市長は現地時間6日午後(日本時間7日午前)、ワシントンに到着した。7日午前10時からイースト・ウエスト・センターで沖縄の米軍基地の現状や、2010年2月に稲嶺市長が就任して以降の辺野古移設をめぐる県内の動きなどについて講演する。7日午後には、戦略国際問題研究所(CSIS)上級顧問・日本部長のマイケル・グリーン氏らと意見交換。8日は米議会の議員や議員補佐官に院内集会での講演を呼び掛けている。9日には、民主党の重鎮ダニエル・イノウエ上院議員(民主)や「辺野古移設は非現実的」と国防総省などに見直しを迫るジム・ウェッブ上院議員(民主)、国防総省、国務省の担当者らと会談する。>

本土にも、沖縄の心を知ろうとし、基地返還を求める人は多い。大手メディアは、基地問題を巡る沖縄の動きを継続的に報道し、問題の本質に迫るべきだろう。沖縄の米軍基地問題は、原発事故にも共通する日本社会の構造的問題ともいえるのだから。
[ 2012/02/09 11:38 ] 南亭駄樂 | TB(-) | CM(-)


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