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夜間中学その日その日(220): 守口夜間中学  白井善吾

私がはじめてあなたに会った時/胸がどきどきしました/あなたは めんどうみのいい人ね/昼間は 若い友だちの/めんどうみてあげるし/夜は 年よりのめんどうみてあげるし/そんな あなたが うらやましい/雨の日も/風の日も/雪の日も/暑い日も/おかわりなく/いつまでも お元気で

この詩は『オモニの歌』(ちくま書房)の巻頭を飾る「恋人 夜間中学の校舎よ」である。作者は天王寺の夜間中学生・玄時玉(ヒョンシンオク)さん。この本の著者は岩井好子さんだ。1984年3月に発行されたこの本で、夜間中学を知った。夜間中学の教員になったという人が多いのには驚く。
「麦豆教室」でお見受けした、当時48歳の玄時玉オモニはもう、お亡くなりになった。そして岩井好子さんも2011年1月6日、85歳でお亡くなりになった。もう1年になる。
ちょうど1年後の2012年1月5日、作曲家の林光さん(80歳)がお亡くなりになった。社会や政治と音楽のかかわりを追求された人だ。林光さんは夜間中学にも関係がある。
冒頭で掲げた詩「恋人 夜間中学の校舎よ」に曲をつけられた作曲家だ。
林さんの著書の中に、曲をつけたことが書いてあり、どんな曲か知りたいと思っていた。何年か前、守口夜間中学に転勤してこられた音楽の先生が、音楽の時間に、この曲を取り上げ廊下に響いた。音痴の私にはとても難しい曲だと思っていたが、歌詞を聞いたとき、「恋人 夜間中学の校舎よ」であることが分かった。
授業のあと、曲についてたずねると「作曲家の林光さんは、ピアノが支えになるような、通常の和声的な伴奏としてピアノのパートを書いておられない。曲の最初から終わりまで、四分音符と八分音符だけのとつとつとしたピアノパートと語りかけるような詩を大切したメロディーラインで大きな盛り上がりはない。しかし、その素朴さに、毎日手押し車を押しながら通学する姿、鉛筆をぎゅっと握り一文字一文字書く夜間中学生そのものに思えてならない」と話しておられた。
 確かに、夜間中学生が、手すりを握る手に力を込め、階段を上る姿。鉛筆を握り締め、一文字、一文字書くときの、眼差しを思い浮かべる曲だ。
その先生は林さんとも親交があり、守口夜間中学が出版した『学ぶたびくやしく 学ぶたびうれしく』(解放出版社)を林さんに謹呈した時、守口夜間中学を訪れたい、詩があれば作曲もしてみたいとおっしゃっていた。とっても残念だと話されていた。
守口夜間中学ではいま、文集「まなび」に載せる作文、詩、自分史の仕上げに取り組んでいる。林さんの曲はどんな曲になったであろう。
[ 2012/01/12 00:21 ] 寄稿 | TB(-) | CM(-)


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