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大阪ダブル選挙結果から見えるもの   三室勇

「大阪維新の会」のひとり勝ち、その背景はどこにあるのか。民主、自民、共産に至るまで、既成政党にノンを突きつけたこの流は、今後も止まらないだろう。

『世界』4月号の特集「政党への幻滅の中での地方選」の中で、社会学者・松谷満氏は「ポピュリスムの台頭とその源泉」というタイトルで、今回の選挙を予想するような話を書いていた。そのひとつは2009年当時の石原、橋下両知事に関する有権者の意識調査を行った結果である。

石原支持率が57.5%であったのに対して、橋下支持率は90.1%と圧倒的な支持を得ていた。そこから考えると、今度の選挙は、平松側がよく頑張ったということになる。

石原・橋下支持の背景には、小泉旋風できわだった新自由主義・ナショナリズムの2つの軸の組み合わせが有権者の意識に肯定的なものとして、支持されつづけているといった分析である。

松谷満氏はこの流を新保守主義と呼んでいるが、地方政治でこの受け皿となっているのが、地域政党であり、民主・自民といった既成政党でないところが重要なのだろう。石原・橋下いずれも既成政党との距離を置くことに細心の注意を払っているように見えた。

もうひとつポピュリズムだが、松谷満氏は、①反エリート(既存の体制=政党・官僚・議会などを批判)、②「普通の人々」の重視(常識を掲げてエリートを批判する)、③敵対二元論(エリートと普通の人々を敵味方で対立させる)、④強いリーダーシップ、⑤直接性(マスメディアを利用し、普通の人々の直に語りかける)などで有権者の支持を取り付ける手法が取られていると述べている。

中身のない大阪都構想だが、橋下支持を取り付けるわかりやすい看板となったということだろう。「教育基本条例」「職員基本条例」は、この選挙で信任されたとする橋下新市長だが、支持者がどれほどその内容を理解していたのか判らない。学校も役所も凄まじい選別人事が今後、吹き荒れることになりそうだ。
[ 2011/11/28 12:03 ] 橋下「改革」を問う | TB(-) | CM(-)