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夜間中学その日その日 (370)    白井 善吾

文部科学省の回答
全国夜間中学校研究会(全夜中研)は研究大会で、要望書を採択し文部科学省・厚生労働省と設置未設置の都道府県及び市区教育委員会に提出しきている。文部科学省との話し合い(2014.7.31)が行われ、その内容を知ることができた。

この間文科省の夜間中学担当者が関西の夜間中学現場を訪問するなど、これまでの夜間中学に対し冷遇視を続けてきた姿勢に変化が生じていることをうかがわせる対応が最近の動きの中であった。
「形式卒業者」の夜間中学入学をめぐって3年前の回答は「すでに中学校を卒業した方ということですので、そこは形式卒業者というふうに呼ばれている方であっても、それなりに中学校を卒業というふうに校長先生から認定をしていただいた過程でございますので、それを改めてというのはこの方にとってはつらいことだろうと、そういうふうに考えています」と担当者は回答していた。
今回、次のように回答を示した。「中学校形式卒業者も希望すれば義務教育未修了者と同じように中学校入学を保障するということでございますけれども、不登校や引きこもりに起因しまして形式的に義務教育修了者になっている場合につきましては、実質的に義務教育未修了者と同様な状況にあるということであるとはいえ、こういったその生徒が希望した場合にその学習機会の確保をどうしていくかということは大変重要な課題であるというふうに私どもも認識しております。特に、不登校児童生徒の数が非常に多い中でこういったことは非常に重要だと認識しておりまして、今後どういう対応が考えられるのか、ここも研究して参りたいと思っている課題の一つでございます」。
「重要だ」「どんな対応が考えられるか」「研究したい」と回答している。
実質的に義務教育を受けることのできなかった人たちの夜間中学入学について、1971年の17回大会と1972年の18回大会で、学習者である夜間中学生から入学を認めるようにとの提起を受け、大きな議論となった。
18回大会では出席した文部省担当者は「昨年の段階では形式卒業者は(夜間中学に)受け入れられないと公式的な発言をしていましたが、(今年は)学習したい人には学習の機会を与えるべきではないか」「各都道府県にも(夜間中学と形式卒業者の)話をし、私どもも積極的にこれを国の予算等で持つべきとこは持つよう努力いたします」と発言した。これを受け、1975年頃、全国の夜間中学で70人近くの「形式卒業者」が入学し学んでいた。
しかしこのことが引き継がれず、80年代以降「形式卒業生」の入学はない状態になっていた。入学手続きに来られても、その段階で入学できませんと断っていたのだ。
2011年の回答にある「中学校を卒業というふうに(学籍のある学校の)校長先生が認定をした」「それを改めて(夜間中学に入学をして)というのはこの方(卒業認定をした校長のことか?)にとってはつらいことだろう」と言っているが一歩踏み込んで道を開くことは多くの現場も、教育行政もしてこなかった経緯はあった。
それにしても「つらい」のは判断をした校長ではない。入学手続きに来た学習者ではないのか。「つらいことだろう」と文科省はよく傍観者でいられるのだと思う。
要望に対し、以前は門前払いの感がぬぐえなかった、要望書各項目の回答で共通するのは、「中学校夜間学級の実態について『調査』し、どういう対策が考えられるか、検討していく、研究していく」という回答が多用されている。
実態調査をどんな内容で、いつ行うのかという質問に対し「実態調査は今ちょっと設計してるところなんで、来週とか再来週とか、そういう週単位できちっと言うことできないんですけど、そんなに遠くないところでやりたいなとは思っています。半年も先とか、3カ月も先とかじゃなくて、もう少し早いスピードでやりたいなっていうふうに思います。やっぱりそれがきちっとしてないと、いくら予算を取るにしても何するにしても、やっぱり説得力がない」と担当者は答えている。すると9月早々現場に降りてくるということになる。
この調査を地方教育行政段階にとどめ現場に降ろさず、終えてしまう危険性も考える。というのは、夜間中学を設置していない教育行政の夜間中学についての認識について文科省の担当者は「あまりにも多くの未設置県の先生方は夜間学級の存在を知らないんですね。まず、存在を知りません。設置の運動があるところは、存在は知っている。でも、その存在を知っているのは、社会教育の担当部署だったりして、義務教育の担当部署ではなかったりもする」「認識とか意識のレベルが追いついていなかったっていう部分があると思っていて、そこから掘り起こさないといけないのかなって、少し力仕事も含めて、やっていかなきゃいけない」と調査に臨む決意を語っている。調査内容は不明であるが教育現場、とりわけ自主夜間中学の意向が反映できる調査にしないといけない。

前にもふれた夜間中学についての議員立法を傍観するのではなく、私たちもできることがあるはずだ。「夜間学級に対する実態調査」の分析を行い方針を出すと繰り返し述べている。このことへの対応と押えが全夜中研にとって重要でないか。
いずれにしても教育行政がこんな動きがしてくるときは注意を要する。
[ 2014/09/09 09:52 ] 夜間中学・白井 | TB(-) | CM(-)


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