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夜間中学その日その日 (352)     白井善吾

夜間中学のまなび
2003年11月のことだ。守口夜間中学開設30周年記念の集いの行事を行ったとき、マスコミの取材を受けた。小泉健一(毎日新聞)さんだ。その時の記事が夜間中学の廊下に今も掲示してある。


『守口夜間中学いろは』に「一枚のビラのおかげで入学できた」がある。偶然通りかかった街頭で手にした1枚のビラが夜間中学に来るきっかけだった。そのことを詠んだ“うた”だ。私は子どもが夜間中学のこの新聞記事を見て、夜間中学があることを知り、来ることができましたと語る夜間中学生がいる。さまざまな方法で夜間中学を発信することも生命線だと言えるかもしれない。
小泉さんは一連の行事を取材しながら、後日、スクールカウンセラーと一緒に夜間中学の授業を参観された。その時の記事が毎日新聞の夕刊のコラム「憂楽帳」に掲載された(2003.12.12)。公開授業で一人の夜間中学生が体験発表で述べた「何か不思議な力」を探るために三度、訪問されたことが分かる。

大阪府守口市立第3中学校夜間学級の授業を、スクールカウンセラーの元校長と見学した。戦争や貧困などで義務教育を終えられなかった生徒が、217人在籍している。最高齢は84歳という。
「うまいなあ」。理科の教室を出ると、元校長は担当教師の授業ぶりに感嘆の声をあげた。教師が問いかける度に、人生経験が豊富で学ぶ意欲も旺盛な生徒たちは、我先にと脈絡なく発言する。横道にもそれる。でも、とがめもせず、丁寧に応じながら教師が黒板に書き始めると、教室はさっと静まり、生徒は真剣な表情でプリントに写していく。
「生徒個々の経験を尊重して興味を引きだし、知的満足感も与えている。よほどの技量です」。元校長は解説し「円満退職したつもりで秘めていた教師魂が揺さぶられた。同じ教室で私も授業をしてみたい」と力を込めた。
不登校と約15年の自宅で引きこもり生活後、入学した30代の男性は「ここには、行きたいと思わせる何か不思議な力がある」と話した。なぜなのか。理由が少しわかった気がする。

あれから10数年が経過するが、その日の学習を今も覚えている。夜間中学生が持っている、体験経験を引きだし、考えを述べあい、夜間中学生がすとんと落ちる自分の言葉でまとめられること。そんなことを考えながら学びを組み立てていた。
この学びのスタイルは昼の学校ではなかなか展開しづらいかもしれない。しかし、夜間中学を訪れた子どもたちは、夜間中学のこんな展開に、目を輝かしているのだ。昼間も夜間もない、共通の学びのスタイルではないかと思うのだが。
[ 2014/05/05 10:41 ] 夜間中学・白井 | TB(-) | CM(-)


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