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夜間中学その日その日 (333)   守口夜間中学 白井善吾

夜間中学生が作った彫刻 「夜間中学生の像」「オモニの像」
2013年11月10日、近畿夜間中学校生徒会連合会は堺市立殿馬場夜間中学で恒例の学習会を開催した。各夜間中学のあゆみを報告することがテーマである。各夜間中学では卒業生や、開設時の教員から聞き取りを行い、学習した内容を劇や映像など様々な方法で発表した。


大阪の夜間中学は1969年に公認された岸城夜間中学(岸和田市)、天王寺夜間中学を始めとして天満、殿馬場、八尾、長栄、文の里、守口と相次いで開設40周年を迎えた。この後、豊中(1975年)、昭和(1976年)、東生野(1997年)、太平寺(2001年)と続く。
今自分が学んでいる夜間中学がどのようにして誕生し、どんな歴史を持つ学校なのか、各夜間中学では授業や様々な機会をとらえ学習を行っているが、夜間中学生一人一人が十分知り得ているかというと自信がない。この傾向は教職員も同じだ。10年もすると教職員も夜間中学生も入れ替わってしまっているという現状ではよほど意識的にやらないと、あゆみを伝えていくことは難しい。そんな思いから今回の学習会のテーマとなった。
学習会の司会、進行は夜間中学生がおこない、教員は音響照明など裏方に徹した。各夜間中学の発表を聞き、学習をおこなった。ちょうど来阪中の髙野雅夫さんの出席もあった。
文の里夜間中学の発表にあった「オモニの像」で是非とも書いておきたいことがある。彫刻家の金城実さんが夜間中学の非常勤講師として勤められた時、美術の時間に夜間中学生と共同作品制作にとりくまれた。一つは「夜間中学生の像」(天王寺)。もう一つが「オモニの像」(文の里)と二つある。今もその共同作品は登校する夜間中学生を迎えるように校庭に立っている。その制作過程は金城さんが『教育史を逆照射するもの―「オモニの像」制作をめぐってー』(解放教育1975年3月号)(『土の笑いーオキナワへ、オキナワからー』筑摩書房1983年 所収)に書いておられる。少し引用すると。
「過去において、日本国の名において沖縄や朝鮮、アイヌをはじめとして他民族の生活様式、文化(言語をはじめ、料理、着物等々にいたるまで)を、いろいろな面で巧妙に同化、または抑圧して恥じることを知らなかった日本の教育―大きく言えば日本文化の浅薄なまやかしとその政治性!現在も、この流れは少しも変わることなく生き続けています。このことを射程に入れないかぎり、かつて教育を受けられなかった人たち、部落、沖縄、在日朝鮮人、障害者の集まる夜間中学生にとって、教育の問題、私に限って言えば芸術教育の問題も、その意味するところも明らかになってきません」
こんな思いをもって金城さんは、夜間中学生と集団制作を実践した。夜間中学生の作文を紹介している「わたしはいちども てをかけていません。けれども、いつのまにか わたしの くにのにんぎょう(オモニの像のこと)ができたことを うれしくおもいました。いらう(ふれる)となみだが、うかびます。だれもいないとき、そっとさわってみました」。
そして日本の学校の校庭にこの共同作品の像を建てることの意味を金城さんは「差別教育の犠牲者である彼らの手によって制作された「オモニの像」を建てることは、差別教育に楔を打ち込むことです。しかし、真にそれが楔の役割を果たすかどうかということは、ひとり夜間中学の教師だけの課題ではすまないものがあると私は思っています」。
夜間中学生が挑んだ「解放教育としての集団制作」の二つの像が「夜間中学の学びの意味」を問い続けていることを忘れてはいけない。

学習会では司会者が「大先輩、突然ですが夜間中学生にお話お願いします」と髙野雅夫さんに発言を求めた。
「東京の夜間中学卒業生・髙野雅夫です1964年3月18日、24歳で夜間中学を卒業した。2014年の3月でちょうど50年になる。この半世紀、夜間中学の卒業生であることを最高の誇りとして生きてきた」「東北、北海道、四国、九州には夜間中学がない。自分たちの権利の保障だけでなく、仲間たちの生きる権利を保障させるため、命の続く限り挑戦していきます」と発言、夜間中学生にエールを送った。
[ 2014/01/21 07:22 ] 夜間中学・白井 | TB(-) | CM(-)


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