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「たまたま《敵失》で政権に返り咲いたにしては・・・」:片山通夫

《「敵失」で転がり込んだ政権》
 今参議院で審議されている特定秘密保護法案だが、唐突に出てきたわけではないようだ。
2009年4月、麻生内閣のときにはすでに骨格が出来上がっていた。いやもっといえば、第一次安倍政権時からの考え方が出てきたと言える。

 そして政権交代。しかし民主党政権のお粗末さは際立った。もちろん、未曾有の事態(東日本大震災)を我が国を襲い、福島県をはじめとする周辺地域は原発事故にさいなまれている。
 そんなこんなで民主党政権が対応不能になり、つまりいわば「敵失」で現在の自民党政権がある。公明党がある。こんなチャンスを逃すまいとばかりに、安倍自民党政権は極端な右傾化路線を突っ走っている。第一次安倍内閣、麻生内閣時代からの懸案をやり遂げようと必死だ。また、我が国を取り巻く環境も政権に大いに寄与していることは否めない。  
 たとえば、中国がこのほど設定したという防空識別圏。具体的に中国はこれ以上の行動は起こさないかもしれない。つまり、日本やアメリカの航空機(軍用機をも含む)が、彼らの言う防空識別圏に侵入しても何も起こらないかもしれない。しかし安倍政権はこの事態を逆手に国内向けに利用、つまり、危機感をあおるだろうことは目に見えていいる。

 すこし、我が国を取り巻く東アジアの環境を整理したい。
 以前、中国の漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりをした事件があった。また再三にわたり尖閣列島付近に中国の艦船が侵入してきているようだ。韓国は竹島に前大統領が現職の時に上陸した。北朝鮮は・・・いうまでもない。ロシアは韓国や中国に比して「外交上手」なのか、今のところ北方領土をめぐっての猛々しい対応は見せていない。
 このように東アジアの環境は厳しい状況であることは周知の事実である。国民はこれらの情況を熟知している。いや連日マスコミによって我々の意識の下に注ぎこまれている。  
 このような環境は、結果として安倍政権を奮い立たせていることは否めない。正に「千載一遇のチャンス」なのだ。首相はこの機を逃すような事態だけは避けたい。だから、国民のほとんどが覚醒、つまり「危険な安倍」に気がつく前に、法案を通しておきたいのだ。   
 ここに拙速であっても、急ぐ必要があるのではないか。
 それは敵失で得た政権の駆け込み法案だと言える。今の政権を取り巻く環境には監視体制はない。マスコミも含めてである。はたして《敵失で得た政権》であり、司法の場から、その存在を疑問視されている政権にこのような重要な法案を力で通す資格はあるのか、はなはだ疑問である。

インターネット上の言葉に「ネット右翼」というものがある。それに対して「サヨク」と安倍首相が叫ぶ人々がいる。最も一般市民が「安倍首相の意に反した言動をとればそれはサヨク」となってしまうようだから、あまり上品かつ知的な話ではない。この稿を書いているさなかにも、自民党幹事長の石破氏が《特定秘密保護法案反対デモについて言及し「単なる絶叫戦術はテロとあまり変わらない」》と述べたという。理解に苦しむ政権だ。


《監視体制無き権力は危うい!》

 さてその監視体制だが、筆者はこのように考える。
 我が国の最高裁判所には「違憲立法審査権」というものがある。法令その他の処分が憲法に違背していないか(憲法適合性)を審査し公権的に判断する制度である。無論憲法で定められている。この審査権を最高裁判所は行使しないのかという疑問と期待である。
 なぜかというと、この特定秘密保護法案が成立して施行されると、司法の独立が危うくなってくる危険がある。仮に「恣意的に秘密とされた情報が裁判で重要な意味を持つ」場合でも、その情報は裁判所には提出されないという可能性が大いにあるわけだ。
 こうなると、司法はその責務を果たすことができない。また憲法で定められた国民の知る権利や基本的人権など重要な権利が有名無実となり、憲法は死ぬ。
 裁判所や弁護士会など我が国の法曹界は座して《死んでゆく憲法》をただ見ているだけなのか。

 最高裁判所は「違憲立法審査権」を今こそ行使すべきだ。
 過去の判例や解釈にとらわれないで。そのための裁判所でないのか。政権や国会を監視する有用な役目を放棄すべきではない。
[ 2013/12/04 12:56 ] 片山通夫 | TB(-) | CM(-)


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