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イスラームの人々 大阪・北摂の日々 (2)

★大阪を中心に近畿地方に在住する
イスラム教徒の人々との
交流・共生の日々をレポート★

 次第に晩秋の気配漂う北摂の週末、近所のイスラム・モスクに普段見慣れない若者たちの姿があった。話をしてみると富山大学に留学中のマレーシアとインドネシアの学生たち。連休を利用して車での大阪訪問だ。
  イスラム教徒たちは、まとまった休暇があると、イスラム教徒同士が相互訪問し親睦を深めるというしきたりがあるようだ。四季折々、頻繁に拙宅付近に来訪される外国の人々を見ながら 「きっとイスラームでは遠方の友を訪ねる事に功徳を積めるという事なのだろうな」とぼんやり思っていた。
 毎月のように5人から8人のイスラム教徒の異国の見慣れない衣装の人々が大阪の片田舎、私の住むエリアを歩く姿が見うけられる。
 会話をしてみると、四国から、新潟から、名古屋から、福岡から、、、日本各地から近所にあるモスクを週末訪問しスティしているとのこと。
 「アッサラーム・レイコム!(アラビア語で「こんにちは」という感じで使われる「あなたに平安あれ」)初めまして!どちらから?」と、初対面のイスラームの人々に声をかける事にも慣れてきた。会話はすべて英語でおこなうが、たどたどしい日本語で返答しようと頑張る留学生も中にはいる。日本国内のイスラム諸国からの留学生ネットワークや滞日・在日イスラムの人々の連絡網はこのようなイスラム教という宗教に依拠する活動・交流の中で日々、濃密で強固なものとなっているわけだ。すごいなぁ。
  イスラム教徒の来訪はなにも国内からだけではない。数ヶ月に1度アラブ首長国連合やパキスタン、インドネシア、マレーシアなど数えきれないイスラム諸国からの来訪者を大阪のモスクは受け入れている。モスクの宿泊は無料らしい。
 「今回の我々の旅行はどの国にしようか?」と、こういった訪問団が全世界の多くのイスラム諸国の町や村で組織され国境を超えて旅立って行くようだ。訪問地には同胞がいる、モスクがある。だから心強い。言葉が出来なくても宗教的連帯感やネットワーク、対応や世話をしてくれるイスラム教徒が必ず訪問先には存在するという事から、「さらっと国境を超えてくる」といった印象を私はいつも感じながら彼らの様子を見つめている。この地域はとても楽しい出会いがいっぱいだ。
 たとえば、日本を選んだグループは約3ヶ月間北は北海道か ら南は沖縄まで全国のモスクを宿泊しながら「巡礼」と「訪問交流」の旅を続け、そして帰国されてゆく。各地での受け入れはそれぞれの国から来日している留学生グループや滞日の人々。一カ所のモスクから次のモスクへの移動や食事の世話などにかいがいしく対応している。名古屋や富山から大阪のモスクに来訪された人々は 次のスティ先の神戸や四国までの数日、静かにモスクの中でお祈りを続け、多様な国々からモスクに集うムスリムとの談笑や交流をされている。物見遊山や観光 などほとんどない祈りとコーランの黙読にほとんどの時間を費やしながら日本国内を旅する人々がひっそりとしめやかに通過してゆかれる。大阪茨木市の閑静な田舎の村にたたずむモスクは全世界に広がった窓のような場所だ。静かな静かな旅を続ける人々がイスラム諸国からやってくる場所とも言える。
 3、4年前、家を出たところにある公民館の前で、そのような旅の途中であった散歩するアラビア衣装の1グルー プに出会った。
 「どちらへ?」
 「散歩しています。」
 「この辺り、私の車でご案内しましょうか?私は暇ですし。」
 アラブ首長国連合からの男性4人をドライブに誘って箕面の滝に。野生の猿も多い景勝地だ。砂漠の国からのお客様、滝と緑、森林浴を満喫して頂いた。お祈りの時間だ!駐車場で送り届けようと帰路を急いでいたところ、皆様、携帯で時間と方角を確認、駐車場でお祈りが始まった。公衆便所でお祈りの前の手足や頭部、顔を洗って持参の薄いカーペットを敷いて一列に。日没直前の新緑の山中でしばし荘厳な時間が流れる。
 「あなたのホスピタリティ、優しさはイスラームだ。私はあなたにイスラムの名前とこの数珠を贈ろう。」
 きっとお国では崇敬をあつめている偉いイマームさんなのだろうな?と思いながら、私はアラビアン・ナイトに登場するお猿さんの名前をありがたく頂いた。モスクの人々は口々に「それはとてもありがたいいい名前だよ!!」と。
 みなさんが素敵な思い出と、日本という国に対する良いイメージを胸に、ご無事で帰国される事を祈念してやまない。


北口学 (大阪芸術大学 教員)
[ 2013/11/28 12:52 ] 北口学 | TB(-) | CM(-)


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