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不定期連載・特定秘密保護法:公安権限の拡大が真の狙いだ(1)   三室 勇

特定秘密保護法案は国家安全保障会議(日本版NSC)とセットで出された法案で、安全保障の側面ばかりに光が当てられているが、真の狙いは公安権限の拡大にあると喝破するのは日弁連の秘密保全法制対策本部事務局長の清水勉弁護士だ。

ビデオニュース・ドットコムの神保哲生の清水勉弁護士インタビュー(10月24日動画)から、その話の要点を紹介したい。
 まず、清水氏は誰がこの法案づくりをしたかを話す。国会議員による立法ではなく、一部官僚、内閣調査室を中心に警察官僚が入って論議を進めてきた法案である。1985年の「スパイ防止法案」は自民党の議員立法案でその過程を知ることができ、当初から反対意見がだされ、ついには廃案になった。しかし、一部官僚が練り上げてきたこの法案は、成立過程が闇になっている点、慎重に扱わなければならない。

実は今年9月に政府は「特定秘密の保護に関する法律案の概要」(A4、6ページ)を出して、パブリックコメント(意見公募)を15日間行っている。結果は90,480件の意見が寄せられ、反対77%、賛成13%であった。国民の不安は大きく、当時、菅官房長官は記者会見で「しっかり受け止めるべきだ」とコメントしている。

清水氏は国民の権利、自由に関わる重要法案であるにも関わらず、パブコメ期間が2週間と短すぎる。2カ月以上やるような内容だという。

諸外国にある秘密保全法が日本にはないといった考え方は間違っている。必要に応じてこれまでつくってきている。国家公務員法、地方公務員法の守秘義務、外交に関わる外務省職員には外務公務員法で外交機密漏えいに縛りをかけている。防衛では自衛隊法の百二十二条で防衛秘密を漏らしたときは5年以下の懲役としている。「防衛」「外交」は既にあるわけだ。それは当然で、これまでずっとこの分野の秘密が公務員の内部告発で明かされたことなど一度もないといっていい。そこで抜けているものは何か。「公安」ということになる。特定秘密保護法案別表の3号「特定有害活動の防止」、4号「テロリズムの防止」に書かれているものだ。以下がそれである。

三 特定有害活動の防止に関する事項
 イ 特定有害活動による被害の発生若しくは拡大の防止(以下この号において「特定有害活動の防止」という。)のための措置又はこれに関する計画若しくは研究
 ロ 特定有害活動の防止に関し収集した外国の政府又は国際機関からの情報その他の重要な情報
 ハ ロに掲げる情報の収集整理又はその能力
 ニ 特定有害活動の防止の用に供する暗号

 四 テロリズムの防止に関する事項
 イ テロリズムによる被害の発生若しくは拡大の防止(以下この号において「テロリズムの防止」という。)のための措置又はこれに関する計画若しくは研究
 ロ テロリズムの防止に関し収集した外国の政府又は国際機関からの情報その他の重要な情報
 ハ ロに掲げる情報の収集整理又はその能力
 ニ テロリズムの防止の用に供する暗号

下線の「その他の重要な情報」、ここにいくらでも拡大解釈ができる装置が埋め込まれているといえる。

では「特定有害活動」「テロリズム」の定義はどうなされているのだろう。
同法案十二条2号一に書かれている。
特定有害活動(公になっていない情報のうちその漏えいが我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得するための活動、核兵器、軍用の化学製剤若しくは細菌製剤若しくはこれらの散布のための装置若しくはこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機又はこれらの開発、製造、使用若しくは貯蔵のために用いられるおそれが特に大きいと認められる物を輸出し、又は輸入するための活動その他の活動であって、外国の利益を図る目的で行われ、かつ、我が国及び国民の安全を著しく害し、又は害するおそれのあるものをいう。別表第三号において同じ。)
テロリズム(政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。同表第四号において同じ。)

原発情報はテロとの関連で特定秘密になることは明らかだが、反原発運動は「反原発という主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要する行為」と取られれば、これは「テロリズム」の定義に合致してしまうことろが怖い。
[ 2013/11/22 08:21 ] 三室勇 | TB(-) | CM(-)


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