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(コラム)京都地裁が判断しなかった民族教育権  三室 勇

7日京都地裁は、京都朝鮮第一初級学校街宣事件について、在特会(在日特権を許さない市民の会)に1200万円の賠償を命令じる判決を出した。いわゆるヘイトスピーチ禁止判決として昨夕、今朝の新聞は大きく取り上げられている。

この判決を聞きに筆者は京都地裁に出向いたが、多くの傍聴希望者が詰めかけており、抽選に当たらず、直接聞くことができなかった。昼から原告、弁護士、支援者らが開いた集会で、判決要旨などを知った。この裁判で原告、弁護士が主張していたのは大きく2点あった。しかし、判決はその1つだけにふれて、判断していることをわかった。

在特会の示威活動は、人種差別撤廃条約で禁止している人種差別に該当する。示威活動とその映像公開(youtubeに上げた映像)は名誉毀損行為にあたり、生徒、教師らに投げかけた侮蔑的で差別的な多数の発言は人種差別に該当すると判断して、3000万円の損害賠償請求に対して1200万円の賠償を命じた。

この判決は、日本が国際条約として批准している人種差別撤廃条約に基づき、法的判断を下したことにひとつの意義を認めたい。憲法98条2項の「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする」が根拠になっている。国内法に明確な法律がない場合は国際条約を法的根拠にする一例として、今後、さら活用すべきであるし、日本が批准していない数々の国際人権法、例えば、「国際人権規約の自由権規約・第一選択議定書:個人通報制度」(国内で人権侵害が救済されないときは、個人が国際的な場に人権救済を訴えることができる。日本政府はこれを批准しない姿勢を貫いている)、こうした国際条約を今後批准していくことの意義が大きいことがわかる。それにもまして、人権後進国日本の現状を日本人自身が知ることが、まず大事である。

原告が求め、しかし、今度の判決で判断されなかったのが、民族教育権である。マイノリティーのアンデンティティにかかわる民族教育に関しては、国際人権規約、人種差別撤廃条約、子どもの権利条約など、各種国際法を駆使すれば、当然認められてよい教育権である。しかし、日本は民族学校を各種学校扱いとしてきた経緯があり、これを法的にネグレクトしてきた。今判決について、この問題についてはマスメディアもまったく触れていない。それが、今の日本の人権状況である。
[ 2013/10/08 08:59 ] 三室勇 | TB(-) | CM(-)


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