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映写室「言葉のきずな」上映案内:犬塚芳美

―失語症者の演劇集団とは?―

<この作品は>、長野県の失語症者の演劇集団「ぐるっと一座」の活動を追ったものです。数年前に劇団の活動がNHKで放映され、反響の大きさから更に2年間追いかけ、ドキュメンタリー映画になりました。

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<ところで、「失語症」とは何か?> この障害は、脳溢血や頭部外傷等で脳の優位半球にある言語野に損傷を受け、話す・聞く・書く・読む・計算する等々の、他者とコミュニケーションをとる手段に大きな不便を抱える障害です。損傷が優位半球側なので、利き手利き足にも障害を抱えていることが少なくありません。体に不自由を抱え、伝えることに不自由を抱えた不便さを想像してみてください。又、100人いれば100人の障害があると言われるように、損傷した脳の部分によって、障害の出方は千差万別、個人差が大きいのも特徴です。

<私たちが何気なく行う話すと言う行為は>、頭の中に伝えたいことがあり、それがどういう言葉を使えばいいのか的確に選べ、選んだ言葉を口で発語するよう脳が指令を出せ、発語機能がそのように動くと言う、多くのシステムの結果です。意志があっても後のシステムの途中のどこかに、損傷を受けていると、発語には至りません。
<口から言葉が出ないのなら>、文字を書いて伝えればいいと思われるかもしれませんが、自分の思いがどの単語に当たるのか、自分一人ではそれを探ことが出来ない。書こうにも書くべき言葉を見つけるまでが大変なのです。このまどろっこしさを想像してみてください。
<頭の中には豊かな知性や知識を残しながら>、それを表現する手段に障害を抱えた失語症者は、知性や感性・人格で多くの誤解を引き受け、諦め、そして達観と言うもっと高い境地にたどり着いているのかもしれません。


<「ぐるっと一座」を率いるのは>、演出家・内山二郎さんで、脚本を担当するのは土屋澪子さん。土屋さんはご主人が脳疾患で失語症となり、長い介護生活を送っています。身近で、教師だったご主人の言葉を失った悲しみを見、失語症になっても社会と関わりたい、何か出来ることはないかと模索を続けました。
<自身の体験に重ね>、絶望と希望の狭間を右往左往する当事者や家族の生の声を集め、脚本を起こし、声にならない心の叫び、当事者や家族の真実の声を皆に問いかけます。
二人を中心に、音楽家・劇団員といったプロや医療スタッフという多くのボランティアが参加し、失語症者の演劇集団を、福祉という枠を超えたエンターテイメントとして、万人が楽しめるレベルまで引き上げています。

<映画は、そういう劇団に2年間にわたって寄り添い>、舞台にかけるまでの練習風景、劇団員の普段の生活を追いかけました。守られる存在だった失語症者が、演劇に参加して、今度は情報の発信者となり、自らの手で人生を取り戻す様。「ハローワーク」に通って仕事を見つける様は、感動的です。

この作品は、十三・シアターセブンで上映中。
  10月12日(土)、13:30より、「ひと・まち交流館 京都」で自主上映有り
  翌日は、失語症者のための、コミュニケーション・ワークショップもあります。
  詳細は、次回の映写室で
[ 2013/09/29 07:02 ] 犬塚芳美 | TB(-) | CM(-)


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