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夜間中学その日その日 (304)   蟻通信編集委員会

夜間中学生の想いを一つに束ねて
「椅子がありません、先生方は床に座ってください」、司会者から指示が流れた。会場は暑い中参加した130人の参加者で一杯だ。しばらくして、大阪府教育委員会の7人の担当者が会場に入ってきた。会場内に拍手が起こった。
2013年7月7日、近畿夜間中学校生徒会連合会は大阪府教育委員会との語る会を開いた。

学習者が教育行政担当者に直接学ぶ想いを語り、担当者がそれを受け止め、夜間中学の運営に生かしていく。1988年ごろから始まったと記憶している。当初、学習者が教育行政担当者に直接話をするルールはない、と話し合いを断っていた大阪府教育委員会であったが、夜間中学生の学ぶ思いや願いを聞き、運営に生かしていくことの大切さを確認して始まった。この日も府教委は「皆さんの声を直接聞く大切な場所だと考えている」「しっかりと聞き私たちが出来ることを考えていきたい」と発言していた。
まず夜間中学生13人が自らの夜間中学で学ぶ思いを述べ「補食給食・就学援助の復活」「しょうがいしゃの学習権」「広報・啓発活動」について意見を述べた。

「63歳まで日本の文字を知らず生きて来た。戦争のため、貧乏で学校に通えなかった」「夜間中学は心の安らぐ場所であった」「補食が止められ、今まで認められてきたことが一つ一つなくなってきている。どうなるのかとても心配だ」「空腹で途中で帰る人もある」「補食給食復活の話をしている私たちに大阪市教育委員会の担当者は『コンビニで買えばよい』と言った。夜間中学生の実態を知らないとても残念な発言だ」「教育委員会は夜間中学の大切さが分からないといけない」「府教委は私たちを応援しようという気持ちはあるのか?」「今年の4月に夜間中学に入学した。新入生歓迎会に参加して元気が出た。自分の権利を守るため闘っている仲間がいること、たくさんの外国人が学んでいること。もっと早く夜間中学があることを知っていたらと思う。夜間中学を知らない人がまだたくさんいる。大阪府内に勤めている人の入学はどうなっているのか」「援助という意味を辞書で調べると“助けること”“手をさしのべること”と書いてありました。この言葉通り、守口市と大阪府は35年間夜間中学生に手をさしのべ助けてくれました。それが2009年から私は定期券を買うお金の心配をしています。守口夜間中学生には、9年間就学援助がでる生徒と、6年しか出ない生徒がいます。9年間勉強できるのだからどこの市に住んでいても平等に義務教育を受けさせて下さい」「4月に入学した。在留カードに漢字表記がなくなった。親につけてもらった名前だ。ローマ字表記は私の名前ではない。このことについてどう思うか」「障害のある夜間中学生が自分と介護ヘルパーの2人分の費用を負担して修学旅行に参加する。府として支援の方法はないのか」

 府の担当者は「就学援助は府のやるべき事業ではないということになり、夜間中学生が住んでいる市町村で行うようお願いに行った。新たな制度を作らないといけないことになり、2年に限って通学費を府が半分負担をして、その間に制度作りをお願していった。府がやってきた6年しか言えなかった。9年やってくれとは言えなかった」「補食給食はいつか財政(状況)が変わったら第1番に考えたい」「夜間学級に支援学級を設けたのだから、その担当者を中心に(対応を)お願いしたい」「学校は設置市負担で行われている。府内在勤の人は考えにくい」

 ずいぶん消極的な府教委担当者の発言が続いた。夜間中学生から一斉に手が挙がった。「6歳の時広島で原爆にあい、井戸の中に朝鮮人が毒を入れるといううわさが流れ、広島を離れ、山奥に逃げた。学校に行けなかった。74歳になって夜間中学に入学した。先生が優しいのにびっくりした」「府教委の先生方が何を言っているかわかりません。6年過ぎたら夜間中学をやめろということか? 同じ人間でしょう。情(じょう)が欲しい」「府教委の先生方は、6年以降どう考えているのか? 教育委員会というバックをなくして一人の人間として先生はどう考えられるのか?先生の本音が聞きたい」「学びやすい夜間中学にと、先輩が一つ一つ築きあげてきた制度です。これから入学する後輩に残すものがなくなる」

 府教委担当者は「厳しいお話をいただいた。なくしてはいけない(制度だ)と思っている。(ご意見を聞きながら)夜間中学のために何か工夫をして出来ることはないのか、改めて決意した。がんばっていく」と述べた。

 夜間中学の入学条件として「大阪府下に居住するもの、または大阪府下に所在する事業所等に勤務する者」(1969年の天王寺中学校夜間学級設置要綱)と明記されていた在住在勤について、どんな変遷で現在の募集要項に記されていないのかを調べると言っていたにもかかわらず、これには答えず「学校は設置市負担で行われている。府内在勤の人は考えにくい」と応ずる府教委は大きな誤りを犯している。
 参加した130人の夜間中学生の想いをまとめ生徒会副会長は次のように発言、会をまとめた。「補食給食がなくなって4年目になる。何の進歩もない。私たちが何を取り組めばよいのか、先生方教えていただきたい。私たちは橋下(市長)さんに会って話がしたい。みんなで力を合わせて取り組む」力強く語った。
[ 2013/07/19 09:31 ] 寄稿 | TB(-) | CM(-)


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