“神なるものは永遠だが人間は有限。この点、平等で誰しも逝く。
愛は永遠ともいうが人間の愛は最高でも死が分かつまでとなる。
老いも若きも時には病を得る。辛い病気も少なくない。
現代人は趣味や芸術への執着は強い。
病床でパソコン・タブレット型端末・スマホなどで趣味や芸術を
エンジョイする闘病中の方々も少なくない。
何か作るとか、かくことができないときは音楽をきいたり、映画をみたり、
読書などができる。時には宗教書の朗読テープやCDもある。
古典音楽が好きな人で病床に向く音楽はバッハやハイドン、ブルックナー
だというひとも少なくない。
写真家のアンリ・カルチェ=ブレッソンはインドの多神教にひかれていた人だが
最晩年には1にバッハ、2にバッハ、3にバッハと勧めたという。
確かに敬虔なプロテスタントだったバッハの作品を聴くと祈りや癒しが感じられ、
こころを打たれるような気がする。
しかし、抗がん剤を服用して苦しみあえいでいるとき音楽を聴く気にもならないと
人は言う。
やさしいひとがそばにいて、しんどいでしょうと同情してくれるのが一番かもしれない。
昔は病院では十字架上のキリスト像が必須だった。
が今やモルヒネなどで苦しみを緩和してくれるほう
がもっと有難いともいう。
そしてすこし元気が出てきたとき何が真に慰めになるだろうか?
死ぬことはMozartを聴けなくなることだと明言したアインシュタイン。
ふっと魂をもっていかれそうな曲を数多くつくったMozartはトップガンだと思う。