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夜間中学その日その日 (303)   守口夜間中学 白井善吾

“点数学力”を超える学び
分厚い手紙が届いた。2013年6月19日、来校あった守口市内の先生からの感想文だ。全部で50枚。ルビが打ってあるものも7通、ひらがなだけで書かれたものもある。


夜間中学生との語らい、授業を通して、教員になったこの3か月を振り返って考えたことが率直に綴られている。夜間中学生が語った「学ぶことが喜び」「勉強が楽しい」「教えようとされていないか、共に学ぶことが大切ではないか」「自分を取り戻すために学ぶ」「自分らしく生きていくために学ぶ」などの発言に大きな衝撃を受けたと書かれた手紙も多くあった。いくつか紹介する。

「もうすぐ期末試験です。生徒は何点取れるか気にしています。『あいつには負けたくないな』そんな言葉も聞かれます。楽しいはずの学びの場、そんな学びの場が、競争の場所になり、なんだかみんな疲れているみたいです。夜間中学校の皆さんはいきいきしているように見えます。他人と比べることなく、自分が学びたいから学ぶ。学びたいことを学ぶこの中学校に楽しい学びの場があるように思います」

「私は中学校で社会科を教えています。そして今、第二次世界大戦について授業をしているところです。ついテストのことや入試のことばかり意識して授業をしてしまい、生徒たちに社会を通して学んでほしいことを教えることができていないことがみなさんの話を聞いていてわかり恥ずかしい気持ちでいっぱいです。そして私自身がいろいろなことに無知だということもわかりました。私自身が“学ぶ”ことをおろそかにしていると思いました」

「『せんせいがたは おしえようとしているのではないか』『まなぶことで わたしたちは わたしたちをとりもどそうとしている』という2つのことばがとくに じぶんのなかに のこっています。じぶんが きょうしということで『おしえなければ』というきもちを ずっとつよくもっていましたが『ともにまなんでいく』というおもいやしせいを これからはじぶんのなかにもち せいととせっしていきたいとおもいます」

「今日ここに来る前、先輩の教員に夜間中学を訪れることを伝えると『教師にとって大事なものをたくさん学べるはずだ。しっかりと勉強してこい』と背中を押されてきました」「勉強を嫌がる子はもしかしたら、自分がそんな授業しかできていなかったのではないかとも思っています。明日からは、子どもたちに学びたいと思ってもらえるよう、学ぶ楽しさを大事にした授業をしていきたいです」

「今日は貴重なお話をありがとうございました!!その中でとても心に響いた言葉があります。それは『夜間中学では先生たちは“一緒に学ぶ”ということをしている。決して“教えよう”という気持ちではないんです』という言葉です。私はその言葉にハッとさせられました。教室で何かトラブルが起こったときに『どうやったら上手く子どもたちに教えることができるだろう?』ということを考えていました。しかし、そうではなくて、子どもたちと一緒に解決の方法を探すという姿勢が大切なのだと思いました」

「私は今年4月にこの第三中学校に来て、初めて夜間中学校の存在を知りました。毎日遅くまで仕事をして、しなければならないことに追われ『しんどいなぁ』と思いながら学校を出る夜9時ごろ、とても楽しそうに、充実した顔で下校していく夜間中学校の生徒の方々とすれ違います。『さようなら』と挨拶を交わす程度でそれ以上の会話は今までしたことがありませんでしたが、その姿を見るたびに『あぁ、子どもたちにもこれくらい充実した時間を過ごさせてあげたいなぁ』と考えさせられました」「もっともっと、夜間中学校と昼の子どもたちが関わっていけたらそして私たち教員ももっと学ばせていただけたらと感じた研修でした」

 機会があれば夜間中学に勤務してみたいと書かれた手紙もあった。夜間中学生の語りを反芻しながら、自分たちの授業、学びを深めていただけたらと思う。届いた手紙を読んだ夜間中学生はさらに考えを深めていくはずだ。
[ 2013/07/12 01:57 ] 寄稿 | TB(-) | CM(-)


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