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夜間中学その日その日 (282)   拳編集委員会

夜間中学生募集活動
小雨が舞う、寒い日だった。足元から寒さが押し寄せてくる。2月15日、守口夜間中学生は街頭に立った。夜間中学生の募集活動と就学援助・補食給食を求めての署名活動のためだ。京橋、千林、守口、古川橋、寝屋川市、枚方市の各駅だ。ゼッケン、幟旗、マイク、ビラ、署名板を準備、市民に呼びかけた。


足早に帰宅を急ぐ人たちに、さぁ夜間中学生から第一声がどのように出るか。
京橋で躊躇なく真っ先にマイクを持ったのは前生徒会長。マイクの音量を確認して、第一声を上げた。「私たちは守口の夜間中学生です」普段と変わらない、落ち着いた出だしだ。「夜間中学生募集活動を行っています。義務教育を受けることのできなかった人はいらっしゃいませんか?私たちと一緒に勉強しませんか?」「この黄色いビラを、その人に届けてください。夜間中学で勉強できることを伝えてください」
行きかう人たちの中を声が伝わっていく。その声に押されて、ビラを配っていたあちらこちらの、夜間中学生から、声が出ている。決して大きな声でない、囁くような声だ。行きかう人たちに、ビラが手渡されていく。渡すタイミングは、さすが夜間中学生。ビラを受け取るのを拒む人は少ない。
「橋下さんによって府の補助が打ち切られた、就学援助と補食給食の復活を求めて署名活動も行っています。ご協力お願いします」その声が届くと、踵を返して、「協力します」と何人かの声が上がった。署名場所は人待ちの状態になった。
この天気の中、帰宅を急ぐ人たちの足を止め、署名に協力いただけるのだ。
ビラを片手に、夜間中学のことを尋ねてくる人たちも何人かあった。反応は上々だ。マイクを持つ夜間中学生は交替をしながら、語りかけていった。
手作りのゼッケンを準備した夜間中学生もあった。胸には守口夜間中学が出版した本『学ぶたびくやしく 学ぶたびうれしく』のカバーを印刷、背中側には「あってはならない学校、しかし、なくてはならない学校」と書いたゼッケンだ。
この日、夜間中学生以外に北河内各市から教職員の募集活動への協力があった。1月25日、守口夜間中学を訪れ授業参観をした交野市の若い先生方はこの日の夜間中学募集活動に協力しようと京阪枚方市駅に結集した。「授業を参観させていただいて、皆さんの学ぶ姿に感動しました」「私たちにできることをと考えて、駆けつけました」。こんな言葉に夜間中学生は勇気づけられ募集活動を行った。
この気温、足元から、どんどん寒さがしみわたってくる。しかし夜間中学生は予定の時間が来ても、なかなか引き上げてこない。
原発再稼働反対の街宣活動も行われていた。「大きな音を出して、募集活動の邪魔をしました。ごめんなさい」その団体から声がかかった。「お互いに頑張りましょう」夜間中学生はこのように返事をしていた。「私たちにも就学援助の署名させてください」何人かの人たちが署名を行った。
この日集まった署名数129筆。多くの人たちに支えられた夜間中学だ。そのことを強く感じた。
今年度みんなで集めた署名数、守口で1805筆、近畿夜間中学校生徒会連合会全体で集約、2013年3月3日、大阪府に手交する予定だ。
一枚のビラが、学ぶことができなかった仲間に届き、夜間中学に来るきっかけになればと思う。
募集活動でいつも思い出すことがある。
入学のため訪れた人から示されたビラはその年、配ったビラではない。何年か前、配ったビラであった。この入学希望者は手にしたビラを大切に、大切にもち、入学できる機会を待っておられたのだ。この夜間中学生は入学して藍染の共同作品に「一枚のビラのおかげで入学できた」の歌を寄せた。
[ 2013/02/28 07:49 ] 寄稿 | TB(-) | CM(-)


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