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朝米同盟締結は机上論か:川瀬俊治

いま北(朝鮮)の核問題が焦点化されているが1970年代は南(韓国)に傾注された。韓国の核保有を徹底して圧力をかけて非核にしたのはアメリカの圧力である。朝鮮はどうしてうまくいかなかったのか。このあたりを十分検証しなくてはならない。



朴正熙大統領は以降暗殺されるまで18年間独裁支配を続け、政権当初掲げた政治スローガンは「独立独歩」(self-reliance)であり、まずは経済の近代化に注がれた。「10年後の韓国」の安全保障面での体制強化を図る方針も打ち出し、検討項目の中に核開発も検討項目に入っていた。

さらに青瓦台に兵器開発委員会を設けた。70年代当初のニクソンドクトリンの同盟国の自助努力を鮮明にしたなかで、朴正熙大統領はなお朝鮮の脅威が存在する状況に対処する最終的決断が核開発の決定だった。

まず70年代初頭に兵器開発委員会が設立され、核兵器製造を図ることが合意され、核関連技術、設備の獲得に乗り出した。72年からは核燃料再処理能力獲得を最優先にする。72年には科学技術大臣がフランス、イギリスを訪問し核燃料再処理施設の可能性を探るなどした。

しかし74年5月のインドの核実験成功からアメリカからの核施設の検証が強化され、同年、フォード政権は韓国の核開発を発見した。以降、韓国は核不拡散条約(NTP)批准を求められるのだが、その間アメリカからあからさまな圧力を受けた。安全保障と経済面から韓国の核開発プログラムを止めるなどの圧力を加えた。安全保障面では韓国の兵器開発に圧力を加えた。技術面で開発阻止する軍事協力への懸念を表明した。経済面では古里第2原子力発電所のために融資を差し控えるという圧力も行おうとした。

こうしたアメリカの韓国への圧力は韓国が核保有国になることで核拡散が進み朝鮮半島が不安定化を招くことを恐れたからだ。全斗煥成立前にはミサイル搭載兵器の制限を明記し韓米間の二国間ミサイル覚書を79年に調印した。以降歴代政権はアメリカの許可をえないとミサイル開発も制限を加えられている。全政権は核兵器開発の追求は一切せず、次政権である盧泰愚政権時代の南北の非核化の取り組みへと進んだ。

ここまで軍事介入、経済圧力をかけて韓国の非核を追及したアメリカが朝鮮に対して「悪の枢軸」として追い込み、結果として朝鮮に核保有に歩ませたのかどうしてか。「歩ませたのではなく自主独立」だと朝鮮からの声が出てくるのは承知しているが、朝鮮を追い込むことで核開発をやめると見通したのか。あるいは緊張状態を朝鮮半島に作り出すことがアメリカの軍事戦略であったのか。どうも朝鮮の崩壊をベースにおいていたからではないのか。しかし朝鮮は崩壊しなかった。

基本は朝鮮の核廃絶であり、そのための条件づくりを周辺国はしていく。朝米同盟締結で完全な廃絶を獲得する以外にないと思うが、すると「本当に核廃絶するのか」という疑問を呈されるだろう。「追い込まれる前から開発していた。だから甘い。朝米同盟と核廃絶をリンクさせるのは」というのだが。

一方アメリカの「核の傘」強化をどうして取り除く、克服するのかを追及することだ。沖縄問題にかかわり10冊近い本の編集に携わってきたが、ほとんど変わらない。在沖米軍のスタンスが。今回の朝鮮の核実験で沖縄問題の論及がない。アメリカの「核の傘」を不問にしているからだ。視点をほうぼうに配らないといけない。

[ 2013/02/23 11:16 ] 川瀬俊治 | TB(-) | CM(-)


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