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夜間中学その日その日 (280)   守口夜間中学 白井善吾

第62次日教組教育研究全国集会理科教育分科会
佐賀県内で第62次日教組教育研究全国集会(2013年1月26日~28日)が開催された。小・中・高校、定時制、しょうがいを持った子ども、夜間中学など様々な現場での実践を報告、広い視野から研究討議をする場である。


私は理科教育分科会で夜間中学の実践や夜間中学生の声を紹介、討論に参加した。
3日間の論議を次のようにまとめた。紹介する。
戦前、「皇国神話」に基づく軍国主義イデオロギーの「刷り込み」をおこない、近隣諸国を侵略していった。その道具に使われたのが教育であった。そして「8・15」を迎えた。この深い反省に基づき、1951年、私たちは「教え子を再び戦場に送らない」との誓いを新たにした。
しかし、原子力発電の推進をもくろむ政財界は「電気事業連合会版・教育指導要領」を教育現場に配布し、著名文化人を動員、映像を駆使して「原発安全神話」の刷り込みをおこない、原発礼賛、是認教育を進めた。原発推進の世論形成に、またしても教育を利用した。そして行き着いたところが、「3・11原発事故」であった。
事故後、「原発の安全基準検討チームの4人に原発メーカーから2700万の寄付」、「教科書の書き換え」の圧力、「玄海原発へのヤラセ質問」、「鉛カバー装着、線量ごまかし、東京電力を頂点とする、下請け組織と、労働者差別の実態」など次々と明らかになっている。にもかかわらず、政財界は「原発輸出」の姿勢を少しも変えていない。安倍政権になり、「原発ゼロから維持へ」「原発新設に意欲」と原発依存の流れを色濃く出ている。
本来この現実を教訓として、核や原子力に依存しない社会づくりに向けた「教育政策の大転換」がおこなわれるべきところだ。しかし、国、教育行政の姿勢はそれと逆行する方向にある。放射能の具体的な危険性にはふれず、自然放射能や医療・産業での利用をことさら強調する内容の「放射線に関する副読本」を配布し、原子力政策の実行者としての責任を回避しようとする意図が明白となった。
私たちは「すべての命が共生・共存する社会」「脱原発社会」を実現するために、「科学のあり方」や教育方法、実践運動について長年にわたって議論してきた。しかし、「福島原発事故」を回避することはできなかった。「科学」分野の教育に関わるものとして、みたび、繰り返すことのない教育のあり方を、原点に立ち返って問う直す必要がある。
3日間の議論では
・メダカなど生き物の飼育観察では子どもがメダカなど生物を仲立ちに共感し、子どもたちがつながっていく、イジメ克服の学びである。
・文科省は観点別評価を授業中に行うこととしている、現場では授業を進めながらそんな神業できっこないと思っている、しかしアリバイ作りで行っている。そんな現状ではないか。おかしいという声を上げよう。
・生活と結びついた学びの展開と大切さ。
・何のために自然をとりあげるか、10年20年ではない、100年200年も続く観点を持った学びの実践。
・今も裸足で農作業をしている奄美の古老の言った言葉、「発明が悪い、発明が人間の働く場を奪った」、この言葉の意味。
・科学は切って捨てていくもの、理科は自分を愛するもので、科学を超えるものだ。
・理科は科学を通して子どもの成長を作っていく。
・3・11はフクシマだけの問題ではない。みんなの問題だと捉えないと。
・「フクシマ差別」「アイヌ差別」「水俣病被害者への差別」「部落差別」など同じ立場に立ち、尊厳を取り戻す取り組みを通してつながり共闘し解決できる。
・日本で初めての人権宣言だと言われている「水平社宣言」を流れている思想は「人間の尊厳」を取り戻す闘いが重要だと主張している。

戸惑、悩み、実践をおこなっている、報告が多かった。「科学は中立」の論議にも表れている。本音の議論が戦わされた。
これら論議と考え方を示し、私たちが結集する全国各地の各組織に広げ、実践をおこなうことが大切ではないかとの発言が相次いだ。このように「核社会と決別し、ソフトパス社会」への明確な舵取りおこなう重要性が確認できた。

① 市民的な立場から主体的に態度決定ができる力を育む実践が重要であること。科学技術の発展と、国益や産業界の利益との関係や構造を見抜き、科学技術のあり方を主体的に選択できる力が大切であること。
② 資源やエネルギーの学習を通して持続可能な循環型社会の必要性を学び、主体的に行動できる力を育むこと。
③ 全国学力テストに象徴される「競争原理」の思想から抜け出し、学びの主体を子ども・教職員・学校・地域に取り戻すことを始める。子どもの好奇心が躍動する「生きた授業」めざそう。体系化された学びから、子どもの人権が尊重される多様で総合化された学びを通して、生き生きと成長する姿こそ私たちがめざす教育のソフトパスである。
この討議を全国各地に広げ、確かな実践に高めていくことを確認した。
[ 2013/02/14 06:53 ] 寄稿 | TB(-) | CM(-)


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