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日曜新聞書評欄簡単レビュー:三室 勇

今週も日曜日恒例の新聞書評欄から。

読売――
五十嵐泰正+「安全・安心の柏産柏消」円卓会議『みんなで決めた「安心」のかたち』(亜紀書房、1800円)、評者・開沼博。千葉県柏市では、地元若者による町おこし団体があり、農家の若者たちは地産地消の活動を行なっていた。ところが3.11後、フクイチから200キロ以上離れていた柏市だが「ホットスポット」が点在していることが分かり、放射能による食品汚染が問題となってくる。そこでふたたび「安心」を獲得するにはどうしたらいいか。その取り組みを描いた本である。やっと作り上げた地産地消の関係を失ってはならない。「安全・安心の柏産柏消」円卓会議を立ち上げ、農家・主婦・スーパー・飲食店など利害当事者、また行政・研究者を巻き込んで議論を起こし、「安心」への糸口を探る行動をおこす。作物や農地の線量測定を行い、その情報をウェブに公開し、イベントを企画し、情報の普及につとめた。そうしたなかで徐々に地元農産物への安心感が戻り始めたという。当初、農家をやめようかという迷いの中にあった農家の若者も、円卓会議という「顔の見える関係」のなかでの信頼関係が「安心」へとつながっていった。

黒川創編『福島の美術館で何が起こっていたのか』(SURE、2300円)、評者・岡田温司。3.11後、被災地の美術館では予定されていた美術展が開催できなくなった。その理由の1つは放射能汚染である。作品にどんな害が及ぶか未知であるため保険会社も責任が持てないという。福島県立美術館では、ベン・シャーンの「第五福竜丸」という作品などを収蔵している。1954年、ビキニ環礁での水爆実験に巻き込まれた船を題材にしたものだ。そこでベン・シャーンのコレクションをアメリカの美術館から借り受け、巡回展を予定していた。しかし、アメリカ側は貸し出しを認めなかった。作品保護の観点からといわれれば、それまでだが、なにか釈然としない思いは残る。結局、アメリカのコレクション抜きで「ベン・シャーン」展は行なわれた。その際、黒川創はベン・シャーンについて講演を行なっている。震災・被曝にあった地元美術館の問題を学芸員たち声と黒川創の講演などを一書にした本である。
[ 2013/01/06 09:29 ] 三室勇 | TB(-) | CM(-)


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