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コラム・風「ボクは琵琶湖の水を飲んでいる」:片山通夫

 滋賀県の嘉田(かだ)由紀子知事(62)は27日、大津市内で記者会見し、原発依存から脱却する「卒原発」を掲げて「日本(にっぽん)未来の党」を結成することを正式に表明した。(朝日新聞28日朝刊)



 同氏は新党結成の記者会見で「《びわこ宣言》を発表した。宣言では「(原発事故のあった)3・11後、初の国政選挙であるにもかかわらず、原発のない社会に向けての議論は不透明のままだ。経済性だけで原子力政策を推進することは国家としての品格を失い、地球倫理上も許されない」と強調。そして「原発事故の潜在的リスクが最も高いのは、老朽化した多数の原発が集中立地する若狭湾に近い琵琶湖だ」と訴えたと同紙は伝えた。

一方、読売新聞の29日社説は「日本未来の党《卒原発》には国政を託せない」と断じ、「国力を衰退させる《卒原発》を政治目標に掲げる政党に、日本の未来を託せるだろうか」と攻撃している。原発容認(推進)派は「日本未来の党」の出現に、読売の社説を見るかぎり慌てふためいてる状況が透けて見える。
日本維新の会の橋下氏は「原発の廃止」の道筋が見えないと批判していた。そう言っていた舌の根も乾かない29日には「日本維新の会:衆院選公約を発表《脱原発》の文言が復活」と、毎日新聞が伝えた。

 民主党政権が行ったヒアリングでも、国民の80%が原発のない社会を望んでいる。また毎週金曜日には、首相官邸や経産省、国会に向けて何万人もの市民がデモを仕掛けている。このデモの特徴はまさに市民のデモであり、組織され、ひとつのイデオロギーの下に動員をかけられた人々とは全く違う。つまり、国民のあいだで《脱原発》が大きなうねりになってきているということだ。

 嘉田さんの《びわこ宣言》では「3・11後、初の国政選挙であるにもかかわらず、原発のない社会に向けての議論は不透明のままだ。経済性だけで原子力政策を推進することは国家としての品格を失い、地球倫理上も許されない」と説く。
 まさにその通りである。そして「国家としての品格」という言葉に感銘を受ける。

  筆者は「琵琶湖の水を飲んでいる」一人だ。安全の見地から是非とも「卒原発」を実現してもらいたい。
 さて「卒原発」の道筋だが、話は簡単だ。我が国の大企業ももちろんだが、中小企業にも、驚嘆する程の技術力がある。バイオマス(例えば雑草からエタノールを抽出する技術)、太陽光、風力、波力・潮力、流水・潮汐、地熱など数えればきりがない。その道筋を阻んでいるのが、原発を推進させようとする勢力のキャンペーンだ。しかし従来の枠組みの中で再生可能エネルギーの開発をするという構造はもはや通用しまい。
 時代は変遷する。資源の少ない我が国の産業の発展を支えたのは、石炭だった。その石炭産業も石油に取って代わられた。駅前にあった商店街は郊外型の大規模店舗に変わってきた。また巨大な橋ができて、島を結ぶフェリーや連絡船は消え去った。同じように再生可能エネルギーの開発の前に現在の枠組みの中での電力業界も衰退して行かざるを得ない運命にあるのではないだろうか。かつての石炭産業と同様に。

 私たちは今、大きな時代の曲がり角に立っている。原発に、原子力ムラにつぎ込む資金を再生エネルギー開発に投資すれば、10年を待たずに、嘉田さんの言う《卒原発》は可能だと思えるのだが・・・。それには発送電の分離など、電力会社が嫌がる政策を強力に打ち出さねばならない。幸いにして日本未来の党の設立により《脱(卒)原発》がこの総選挙の大きな争点になりつつある。既成政党はもちろん、日本維新の会までもが《脱原発》に慌てて舵を切り出した。見ていて見苦しいとしか言い様がないが、この選挙の争点となるのは歓迎したい。

《参考》びわこ宣言
[ 2012/12/01 00:54 ] 片山通夫 | TB(-) | CM(-)


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