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メディアウォッチング「メディアの“戦争抑止力”が問われる時代」:南亭駄樂

 自民党の選挙公約が発表された。
 そこには「日本の平和と地域の安定を守るため、集団的自衛権の行使を可能とし、『国家安全保障基本法』を制定」「防衛大綱・中期防を見直し、自衛隊の人員・装備・予算を拡充」「憲法改正により自衛隊を国防軍として位置づけ」という政策が掲げられている。
 すなわち、暴力装置としての軍隊を放棄する憲法9条を破棄し、堂々と戦争ができる軍隊を創り上げるというのである。
 東日本大震災からの復興のためにもっとも削るべき予算が軍事費である。にもかかわらず、この時期に軍事にお金を回そうというのである。そればかりか、「尖閣諸島の実効手支配を強化し、島と海を断固守る」と主張、中国との戦争を辞さないと言わんばかりの威勢の良さである。
 これに対して、メディアの反応は鈍い。すでに実態として世界的にも立派な軍隊である自衛隊の存在を肯定し、呼称が国防軍となっても自衛軍となっても同じことだと思っているのだろうか。だとしたら1930年代の再現である。日本は戦争の道へと引きずられていく。
 20世紀は戦争の時代だった。21世紀になっても紛争の種は尽きない。日本が戦争に巻き込まれない保障はどこにもない。いや、日本が戦争を起こす時代へと向かう恐れがある。そのことをメディアがきちんと伝え、報道機関として抵抗しなければならない。が、はたして、メディアはその覚悟とシステムを持っているのだろうか。はなはだ心許ない。

●自民党「日本を、取り戻す。重点政策2012」 http://jimin.ncss.nifty.com/pdf/seisaku_ichiban24.pdf




 マスコミは、総選挙で自公連立政権が成立することを前提に報道を進めている。その中心となる自民党の総裁選挙は、右翼候補者の戦いだった。マスコミはその様子を垂れ流すだけで、分析し、警鐘を鳴らすことをしなかった。原発報道と同様である。
 原発推進派は着々と反転攻勢を準備し、自民党は国土強靱を旗印に、大規模な公共工事に税金をばらまこうとしている。そのことが経済発展につながり、財政危機を救うかどうかはギャンブルでしかなく、雇用や国民の生活を守ることが直接の目的にはなっていない。
 東日本大震災・原発事故が示した「経済成長神話からの脱却」「新しい社会への転換」とはまったく逆行している。

 自民党の公約では、原発政策は「原発の再稼働の可否については、順次判断し、全ての原発について3年以内の結論を目指す」という。その判断は原子力規制委員会にゆだねるとしている。はっきり言えば、原子力ムラを温存し、すべての原発を動かし、輸出を促進するということであろう。
 また、沖縄の普天間基地やオスプレイ、地位協定については一言もなく、「在日米軍再編を進める中で、抑止力の維持を図るとともに、沖縄をはじめとする地元の負担軽減を実現」とアメリカ頼みの負担軽減を言うばかりだ。

 メディアは、報道管制を敷かれる前に、すでに自己規制しているのかもしれない。あるいは、骨抜きになっていてそんな力もないのか、あるいはもっとも重要な機能であり、社会的役割である権力チェックを放棄している--まさか、そんなことはあるまい。
 メディアの世界も、政治の世界も1930年代のにおいがする--そういう人が増えてきた。メディアが戦争抑止力を発揮し、権力チェック機能を果たさなければならない時代なのだと思う。

[ 2012/11/26 23:59 ] 南亭駄樂 | TB(-) | CM(-)


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