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夜間中学その日その日 (267)   守口夜間中学 白井善吾

映画「おじいさんと草原の小学校」
守口夜間中学で先日11月1日、映画鑑賞会をおこなった。「おじいさんと草原の小学校」だ。この映画があることを知ったのは岩波の月刊誌「世界」2011年12月号の「教育のチカラ」瀬川正仁さんの文章だ。沖縄の自主夜間中学を扱った一文の中にあった。次のように紹介しておられた。


「2003年、ケニアが義務教育を無償化した際、独立闘争によって投獄されていたため、学校に通えなかった83歳の男性キマル・マルゲが小学校に入学を希望してくる。だが、ケニアの未来を担う子どもたちのために使われるべき貴重な税金を、すでに人生が終わろうとしている老人のために使うわけにはいかないと自治体も地域住民もこれを拒否する。多くの人が、老人には教育はいらない、静かに死を待てばいいんだと主張する。だが、彼の勉学に対する強い思いに心を打たれた若い女性校長が、身の危険も顧みず反対勢力と戦い、最後は入学を認めさせるという実話に基づいた物語だ」「若い校長が自分の職を賭して主人公マルゲの入学を支援したのは、現在、自分たちが学校で学び、自由を謳歌できているのは、彼らの世代の人たちが人間の尊厳を取り戻すため、命をかけてイギリスと戦ってくれたおかげだと感じたからだ。そして、彼の生き方を通し、学校は単に生きる技術を身につけさせる場ではなく、年齢を問わず、人間としての誇りを持たせる場でもあると気づいたからだ」
この一文を読んだ後すぐ、DVDがあるか調べたが、その時はどこも検索に掛らなかった。まだのようであった。そのままになっていたが、先日ふと、思い出した。同僚の先生が追っかけ、DVDと映画のパンフレットそして「ニュヨークタイムス」の記事も入手された。さっそく教員で鑑賞、夜間中学生にも見てもらうことを検討した。
マルゲのもとに届いた1通の手紙を読みたい。彼が入学したかった大きな一つの理由だ。
なんと、草原の小学校では夜間中学の学びが展開されているではないか。マルゲは「夜間中学生」。転勤させられた校長ジェーンに代わり派遣された新しい校長を、拒否する行動をとった小学生たちも「夜間中学生」だ。80近い年齢差を超え学ぶ教室は「夜間中学」。「ケニアの未来を担う子どもたちのために使われるべき貴重な税金を、すでに人生が終わろうとしている老人のために使うわけにはいかないと反対した自治体」は「橋下前知事」と大阪府。私には重なった。そして、マルゲと一緒に学んだ子どもたちは夜間中学を訪れ、夜間中学生の横に座り夜間中学の授業を体験した、小、中、高校生ではないか。もちろん、夜間中学の教員はジェーン校長にならないといけない。
学びは運動につながり、運動が学びを育てる。夜間中学で追求している学びが、そこでは展開されていた。
言葉は英語とスハヒリ語。字幕を夜間中学生は追っかけられるか?こんなことは杞憂であった。映画のチカラ、映画の中に夜間中学生は入り込んで103分の映画を見終えた。
「英語わかりません。日本語もわかりません。しかし映画はわかりました」ある夜間中学生の言葉だ。次、どんな展開になっていくのだろう。

[ 2012/11/08 08:37 ] 寄稿 | TB(-) | CM(-)


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