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夜間中学その日その日 (263)   守口夜間中学 白井善吾

4回にわたって報告をするのは、『勉強がしたい学校がほしい』 夜間中学増設運動全国交流集会編 (宇多出版企画1994.3)に収録した論考「いまこそ増設を」に加筆し、夜間中学増設運動全国交流集会に参加する者の考え方をまとめたものである。夜間中学を巡って複雑化する現状況に、一つの考えを提起しておきたい。

いまこそ増設を (第3回)
(10) 具体例
近年、夜間中学を巡って大きな動きがある。具体的に見ておこう。
1.北九州の夜間中学
北九州市では「青春学校」(1994.4)、「学び舎」(1996.6)、「よみかき教室・城野」(1998.5)と自主夜間中学の活動を開始した。1998年10月、「北九州に夜間中学をつくる会」を結成し公立夜間中学開設を求め、市民運動を展開した。北九州大学のサークル活動で運営している「学び舎」を除き、2校の自主夜間中学は、『穴生中学校「夜間学級」』、『城南中学校「夜間学級」』として公立学校の校舎内で自主夜間中学の活動を実現した。ボランティアで運営、教材費用として北九州市に1教室250万円の予算を認めさせた。2011年、将来も市の補助を継続することを確認、「北九州市に夜間中学をつくる会」の活動を閉じた。
自治体の責務として公立化を求めていたが、「(公立化が)実現すれば3年で卒業となる、学び続けたい人の思いに応えられなくなる」。「公立化をあきらめたのではなく、それだけ今のボランティアによる夜間学級が魅力のある形になってきたということ・・」(佐藤カヨ子副会長)。「めざした公立夜間中学とは形は異なるが、学校の教室で毎日勉強したいと願う人たちの学びの場は確保できた」(林事務局長)としている。

2.沖縄の夜間中学
2004年活動を開始した「珊瑚舎スコーレ夜間中学」はNPO法人 珊瑚舎スコーレが運営している。中等部(13才以上(中学生、中卒者)を対象にした不登校生などの「もう一つの学びの場」)。高等部(高卒認定試験受験者など対象)。専門部(琉球・沖縄・アジアと自分を学ぶための専門課程)そして義務教育未修了者を対象とする夜間中学を運営している。
運動が実り、2010年国は「珊瑚舎スコーレ夜間中学」の支援を行う、予算措置を決めた。沖縄特別振興対策調整費(特調費)を活用し新規に「沖縄戦中戦後の混乱期に義務教育を受けられなかった未修了者の支援事業」に800万円配分。県の分担金200万,計1000万で実態調査と学習機会の提供に取り組む。支援事業は2011~2013年度まで実施する。沖縄県教育庁が推計した未修了者1300人に学習意欲の有無など実態調査を進める〈240万円〉。残り730万円で学習機会の提供をする。(沖縄タイムス2011.7.9)
一方沖縄県は過年齢者の義務教育保障として次の3つの就学方法を提示した。(a)公立中学校に出席して授業を受ける(b)珊瑚舎スコーレと公立中学校の授業を並行して受ける(c)公立中学校には通わず珊瑚舎スコーレで学ぶ。対象者の希望を尊重し決める。(b)の場合は本人が希望する教科や行事のみ公立中学校に参加することとし、(c)の場合は年に2回ほど校長が珊瑚舎スコーレを訪問したり課題を与えるなどで学習状況を把握する方針だ。(琉球新報2008.3.13)
NPO法人 珊瑚舎スコーレは「珊瑚舎スコーレ夜間中学」の公立化をめざさないといっている。

3.千葉市の夜間中学検討委員会
千葉市議会で夜間中学開設を求める議会質問が行われ(2006.12.13)、本来の夜間中学は学齢を超えて中学校を卒業していない人が対象であるが、ニーズが多様化している今(ア)中学校3年生で学校に来れていない、不登校生徒(イ)中学3年生に編入学した外国籍生徒 (ウ)卒業したがもう一度勉強したい人。これらの人たちが学習できる場として千葉市教育委員会は、2006年夜間中学の開設を考え検討を始めた。千葉市立中学校夜間学級設置検討会議(教育委員会10課12人)。千葉市立中学校夜間学級設置検討委員会(外部委員4人と学校教育部長の5名より構成)を設置した。
ところが計4回の検討委員会で設置しない結論を出した。報告書に対し次の6点の問題点を指摘しておく。
①国や県の見解は上の(ア)(イ)(ウ)は本来の夜間学級生ではないとしているが。今行なわれている夜間中学も(ア)(イ)(ウ)を対象とはしていない。
②検討委員会が行ったのは、政令指定都市のみの調査であるから、大阪市に設置したのが最後(東生野夜間のこと)として近年開設がないとしている。(2001年4月の太平寺夜間中学開校がある)。検討会議の既存の夜間中学への調査が政令都市のみで不十分と誤認がある。
③夜間学級設置について学校現場の校長・職員からの強い要望はない。市民団体もない。市民代表の声はある(市会議員の議会質問)
④前提条件が間違っている。学齢を超え、卒業できていない不登校生徒、外国人生徒の存在とその人たちの要望・・・は本当にないのか?527人の未就学者数(2010国勢調査)がある。
⑤夜間中学開設の生き証人の発掘。夜間中学開設の市民の運動が存在していない。
⑥「非常にいいニュースだ」「千葉では、この間2回ほど担当係長と話し合いを持った」「設置を前提とする具体の質問があった」「外部から何も言わず、静観しているほうがよい」と全国夜間中学校研究会(全夜中研)担当者は第54回大会で発言していたが、全夜中研はどのようにコミットしたのか。(つづく)
[ 2012/10/13 07:23 ] 寄稿 | TB(-) | CM(-)


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