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メディア・ウオッチング メディアが作り上げる虚像:川瀬俊治

 大津市の中学校でのいじめ事件で、テレビ報道でよく取材対象になっていた教育長はどうみても悪者に映ったが、「実像はどうなの」と複数の関係者に聞くと、意外な答えが返ってきた。

 「大変な人格者だ」「教育委員会の対応も悪いが、教育長があれほどまで悪者扱いされる方ではない」

 つまりわれわれがテレビで映し出される像とは大分違うのである。人格者とか、冷静にものごとを判断する人などの人物評価がテレビ報道からわかるはずがない。

 連日の対応で痩せて、疲労がたまり人相がよくなるはずがはないだろう。いじめ事件の対応をあやまった最高責任者=悪役として、報道は教育長を映し出した。本当は温厚な人格者なのに、事件の責任を問うことで、悪役を仕立て上げられたとしか考えられない。

 人類学者の山口昌男さんがメディアが悪と善を仕分ける現代司祭と書いたことを読んだ記憶があるが、大津の事件ではもそうだった。その仕立てられた悪役をこらしめようとする「義侠心」(?)から1人の若者が凶行に及んだことはまことに残念きわまりない。

 「彼も被害者の1人だ」とケガを負った教育長がもらしていたとも聞いたが、われわれはメディアに仕立てられる悪と善に踊らされてはならないだろう。いじめ事件の本質は冷静に考えねばならない。

 とりわけ映像ほどこわいものはない。冷静な判断ではなく、感情に訴えかける。肝に銘じたい。
[ 2012/09/25 00:00 ] 川瀬俊治 | TB(-) | CM(-)


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