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「10月中には、安哲秀氏と一本化」/韓国大統領選の野党候補/韓国民主統合党議員、李洛淵氏に聞く(中):ジャーナリスト 波佐場 清

李洛淵議員
■「鄭夢準効果」
「経済について言えば、たとえば、韓国の国会に関して『鄭夢準(チョン・モンジュン)効果』ということが言われている。現代財閥のオーナーの1人で、与党セヌリ党(ハンナラ党の後身)の国会議員、鄭夢準氏が申告した資産は3兆ウォン(1ウォン=0・07円)にのぼる。300人いる国会議員の頭数で割ると、1人平均100億ウォンという大変な額になる。数字のうえでは、それが韓国の国会議員の平均資産ということにもなるわけだ。韓国経済もそれと同じように見られているところがある。一つ抜きんでたサムスンがいいからすべてがいいと…」(写真=李洛淵議員)


 「民主主義も同じ。李明博大統領、そして、これはセヌリ党の次期大統領候補になるとみられる朴槿恵(パク・クネ)氏(60)も同じなのだが、いずれも朴正熙時代の考え方にとどまり、そこから一歩も進んでいない。たとえば、南北関係では北を圧迫すればいい、とか。そういう考え方では何もできない時代になっている」
 
 「韓国の政治には相反する二つのパラダイムが併存してきた。朴正熙流と金大中流だ。朴正熙流は、産業化、効率化を一番に優先すべきとする。そのためには、時には独裁をしてもいいし、人権を犠牲にしてもそれは避けられないという考え方だ。それが李明博政権下でも現実におこなわれてきた」

「これに対して、金大中流の考え方は、経済を無視していいということではないが、民主主義、福祉、そして平和を重視する。庶民を中心とした多数の国民がよくなることが経済成長にもつながる、そして民主主義や人権は後退させてはならない、と。また、北は圧迫だけでは改善できず、対話をしながら協力、支援した方がいいという考え方だ」

「韓国には、そういう二つの考え方が根強く残っている。この年末の大統領選も基本的には、その対決になるとみている。朴正熙流か、金大中流かの戦いだ。周知のように、朴槿恵氏は朴正熙氏の娘さんで、お父さんがやっていたことについて批判はほとんどしていない。逆に、擁護している。野党側は、金大中氏の考え方を盧武鉉氏につなぎ、今また、年末の大統領選に向けて予備選をたたかっている人たちも大体同じような考え方だ」

■第3の道、安哲秀氏
 「ところが最近、第3の道のようにも見える人が浮上してきた。ソウル大学融合科学技術大学院長の安哲秀(アン・チョルス)氏(50)だ。最近、一冊の本を出し、テレビの娯楽トーク番組に出たが、それだけで、世論調査で朴槿恵氏を上回る支持を得るようになってしまっている」

 「なぜ、こんな状況になったのか。基本的には既成の政党に対する不満だろう。庶民の生活がこれほど苦しいのに、政治は何をしてくれたのか、何もしていないではないか、と。要するに、閉塞感。安哲秀氏は新しい対案を求める、そんな国民の心情とマッチしているように見えるのだろう」

「安哲秀氏はソウル大学医学部を卒業した。医者をしながらコンピューターウイルスを研究してその関係の会社のつくり、CEOとして大成功を収めた。韓国のITブーム神話の主人公になったというわけだ。ところが、そこでまた転身し、いま、融合科学技術分野の大学院長。要するに、果敢な挑戦と成功だ」

「それだけではない。コンピューターウイルス防止のソフトを無料で提供して社会に貢献し、1500億ウォンもの巨額を寄付した。さらに、自ら大学のキャンパスに入り、閉塞した社会で絶望した学生を相手に何時間も対話を重ね、癒しと励ましのメッセージを発し続けている。それが、とくに若い人たちに新鮮に映り、共感を呼んでいる」

「とはいえ、安哲秀氏が本当はどういう人物なのか、まだ分からないところがある。どの政党にも属していない。政党なしに選挙がたたかえるのか。何よりも、当選したとして、大統領職をこなせるのか。そういうことはまだ分からず、不安も残っている」

————民主統合党はいま5人が、大統領候補への予備選をたたかっている。党内には、党外の安哲秀氏を支持しようという声もあるようだが…。

「安哲秀氏の周囲には保守的な人もいれば、進歩的な人もいる。これまでは、そもそも大統領選に出るつもりがあるのか、そして出るとしたら、保守、進歩のどちらに近いのかといったことが分からない状況だった。しかし先月、自らの考えを明らかにした1冊の本を出版したことで、その2つの点がはっきりしてきた」

「ひとつは、大統領選に出馬するだろうということだ。もう逆戻りはない。もう一つは、選挙協力をするなら、進歩の側のほうだ、ということだ。民主統合党はもともと8人いた候補予定者の中から、これまでに世論調査で5人に絞った」

「この5人が9月16日まで、全国の各地域を回りながら一般有権者の選挙で党の候補の座を争う。ここで過半数をとる人がいれば、そのまま党の候補は決まるが、そうでない場合は上位の2人が決戦投票で争い、9月23日までに最終候補を決めるという段取りだ。いまのスケジュールとしては、そのあと、10月中には安哲秀氏との間で野党候補を一本化する」

————具体的には、どういうやり方になるのか。

「いろいろなやり方がある。たとえば、2002年の大統領選では盧武鉉氏と鄭夢準氏が争い、世論調査で盧武鉉氏に一本化した。2011年のソウル市長選では民主党の候補と党外の朴元淳(パク・ウォンスン)氏が一般有権者の投票で統一候補を争った結果、朴元淳氏が勝ち、本番の選挙も勝ち抜いた。今回の大統領選に関しては具体的なことは決まっておらず、それに関する話し合いもまだ、始まっていない」
[ 2012/08/11 00:27 ] 波佐場 清 | TB(-) | CM(-)


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