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夜間中学その日その日 (248)    蟻通信編集委員会

大阪府教育委員会との話し合い
府下全域に大雨警報が出た、その2日後、2012年7月8日、この日は梅雨の晴れ間となった。空はどこまでも青い。守口夜間中学に、近畿夜間中学校生徒会連合会の夜間中学生、教員など合わせて129人が集合した。大阪府教育委員会の担当者と話し合うためだ。


2名の車いすの仲間も通学ボランティアや夜間中学生の仲間に支えられ、参加した。いったん電動車いすを降り、軽い車いすに乗り換え、体育館の階段を持ち上げられ移動した。段差の多い、しょうがい者にやさしくない学習環境を改めて痛感した。
冒頭、近畿夜間中学校生徒会連合会会長が次のように挨拶を行った。「私たちの永年、要求していた支援学級が2校の夜間中学でこの春実現した。改めて主張し続けることの大切さを実感した。しかし就学援助が改悪され、住んでいる市町村でバラバラ、ますます安心して学べる夜間中学でなくなってきた。府教育委員会の責任は大きい。これまで集めた署名数15万人の力をもらって、意見発表をするが、安心して学べる夜間中学にするよう。府教委の考えを聞かせてほしい」。
この日出席した府教委担当者は8人。11校の夜間中学を順次訪問、授業参観をし、認識を深めているとの話をした後、「これまでの様々な夜間中学の記録を読み、認識を深めている」「参加するのは12回目だ。皆さんの切実な思いや、学ぶ想いを持ち帰り、できることは何かを考えたい。話を聞かせていただきたい」「学校に勤務していたとき、解放研の顧問として夜間中学を訪問させていただいた。夜間中学とつながること、本名で呼び合うことの大切さを学んだ」
次に15人の夜間中学生が意見発表を行った。「しょうがい者の通学支援に取り組んでもらいたい」「安心して学べる夜間中学でなくなり、生徒数が減少している」「入学条件に明記していた府内在住、在勤がどうしてなくなったのか」「学びたくても入学できない人たちがまだまだいるのに、夜間中学生数がどうして減るのか?」「2012年は国連識字の10年の最終年だ。関西から世界へ夜間中学や識字の学びを発信することにとりくんでいる。大阪府も支援するべきでないか」「外国人登録証明書から在留カードへ切り替えとなるが、名前を母語読みとするべきではないのか」「これまで通り、府は補食給食の補助をおこなってもらいたい」
「今年の3月、アジア・アフリカの政府の識字担当者が私たちの夜間中学を訪問しました。その時、義務教育制度の中で、夜間中学が位置づけされているのは日本だけだ。私たちの国でも夜間中学ができるようにしていきたいと言って帰られました。
夜間中学は世界に誇れる学びの場だと私たちも強く思いました。その夜間中学と、私たちが安心して学ぶために大阪が国にかわってやってきた就学援助を、橋下さんは誇ってもよいと思います。しかし、ごくわずかな夜間中学への支出を橋下さんは削りました。夜間中学の補助について市町村から府教委に問い合わせがあった時「夜間学級は義務教育ですよ」と答えていると、昨年の7月に府教委の先生の報告を聴いた時、私達も心強く思いました。
ところが義務教育を受けている私たちは、通学費の心配をし、補食給食がなくなり空腹や健康・体調の心配をしながら勉強しています。昼の中学でこんな心配をしていますか?私たちの仲間の中には、府が就学援助から手をひいたために通学できなくなった人がいます。何故だと思いますか?年金がない、また年金があっても生活に精一杯で通学費が出せない。子どもや孫に迷惑はかけられないという理由で学校をやめた人もいるのです。子育てや仕事を終え、義務教育だけは終えたいという気持ちでやっと夜間中学にたどりついた人たちです。
① 今こんな状況になっていることに対して、府教委に責任があると思うのか、ないのか、答えてください。
また、現在の松井知事は、府教委が2003年定時制高校の統廃合をやろうとしたとき、府会議員として、統廃合に反対した人です。これは、絶対に橋下さんとは違うところです。また、現在の副知事の綛山さんが2008年夜間中学を訪問した時、「感動した」「夜間中学は大切な場所」という感想をのべておられます。
② こういう方たちを味方につけて、府教委の先生方が私たちの立場にたって、就学援助・補食給食を元に戻すための行動をしてくれますか?
以上二つの質問に答えてください」
力強く意見発表を行った。
これら夜間中学生が一貫して言ってきている意見だ。それを受けた、府教委担当者の「ともに考えながら何ができるか、できないか、どうすればできるかを考えたい」は残念だ。学校内で就学援助の条件が異なることを述べているのに、「居住市町村内では同じではないか」と返している。夜間中学生の主張する意味が理解できていない。「(府教委担当者は)補食給食の実施をお願いするため、設置教育委員会を訪問したが、門前払いをされ、非常に悔しい思いをした」と語ったが、府が補助をやめて、お願いしますではないだろう。府としてできることを持って、設置市だけでなく、居住市町村にも理解をはかることではないか。「入学条件について、いつどんな経緯だったのか、調べたい。時間をいただきたい」このように全く不十分な答弁であった。
これを聞き8人の夜間中学生がさらに、発言を行った。「私たちが作った本、読んでいただいたか。基金を集め自己負担も行いながら補食給食を私たちの力で週3日、実施している」。
副会長は「補食給食はだめだとは言わず、私たちの願いが実現できるよう、努力いただき、2~3月の話し合う会では前進した返事がほしい」と閉会のあいさつを行った。
これから来る仲間に、安心して学べる夜間中学を届けるため、近畿夜間中学校生徒会連合会はとりくみを続ける。
[ 2012/07/12 09:22 ] 寄稿 | TB(-) | CM(-)


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